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【エッセイ】2020/2021の漢字。

今年の漢字が発表されていた。

「密」ではどうも納得いかないので、自分で考えてみた。

◆ 2020の漢字は「歩」

今年はコロナで走るのをやめて、スピードを緩めて歩いた。

一歩一歩、慎重に確かめながら歩いた。

スピードが出ないことに苛立ちながらも、これまで見えていなかった景色が見えたりもして、ゆっくり歩く喜びも知った。

「歩」は将棋の歩でもある。

コロナを前に誰もが等しく「歩」になった。

王将も飛車も金もコロナの前では関係なくなった。

お金持ちも芸能人もスポーツ選手もコロナにかかった。

みんなが「歩」になって一マスずつ進む事を余儀なくされた。

◆ 2021年の漢字は「走」であってほしい。

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でも、コロナ以前のようには走らないし、走りたくないし、走れない。

競争じゃなくて、自分のペースで、景色を観ながら、地に足をつけて、楽しんで走る。

そもそも中国語で「走」は「走る」という意味ではない。

「出発する」というニュアンスの意味を持った漢字だ。

「意思をもって歩を進める」とも言えるだろう。

「走吧!」といえば「ほな、行こか!」「さあ、行こう!」という意味だ。

墨と筆があれば、この2文字を思いっきり書いてみたい。

日本の実家にならあるが、ここトルコの家には残念ながら、ない。

みなさんの今年、そして来年の漢字は何ですか😎

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