朽木の虚に何を見ゆ
こんにちは。静花です。
2023/2/1(水)から大丸梅田店11階 ART GALLERY UMEDAさんで開催中のTatsucon Selection 2023 -Osaka-に、新作を2点と旧作を2点を展示させていただきます。
今回は、ART GALLERY UMEDAさんのHPにも掲載していただいている新作『朽木の虚に何を見ゆ』のお話をさせていただきます。
お楽しみいただけましたら幸いです。
朽木は雕るべからず?
論語のなかに「朽木は雕るべからず」という言葉が出てきます。
朽ちてしまった木に彫刻を施すことができないように、怠け者には何を言ってもしょうがないよ、という意味だそうです。
その言葉を聞いた時、以前彫刻家の方が
「木の中に形が見える。その余分な部分を取り除いてあげるように彫る。」
とお話しされていたことを思い出しました。
それなら、いつか朽木の中に形を見出す時もくるかもしれない。
たしかに、朽木を彫ろうとしてもきっと崩れてしまうだろうけど、それでも朽ちるまで生きたその木にこそ見える命の形もあると思ったのです。
目に見えるもの 見えないもの
絵を描きながら、ふと、目に見える部分を通して自分の心を見出そうとする自分と、目に見えない部分に何かを見つけ出したいとどうしようもなく願う自分に気がつく時があります。
そんななか一方では、本当に何かを見つけられるのか、仮に見つけたとしてそれは本当に存在するのか、別の場所に存在するのではないか、本当にその姿か……そんな疑問を拭えずにいる自分も存在しています。
でもその答え誰にもわからなくて。
だからこそ私は絵を描きながら、証明できない何かの気配を探し続けているのかもしれません。
それは紙の上にだけではなく、例えば朽木の虚の中にも。
Tatsucon Selection 2023 -Osaka-
期間 2023/2/1(水) - 7(火)
時間 10:00 - 20:00(最終日 - 17:00)
会場 大丸梅田店11階 ART GALLERY UMEDA
15名の作家の作品が大阪に集まりました!
こちらから展示中の一部作品をオンラインでご鑑賞、ご購入いただけます。
すてきな作品がたくさんですので、ご遠方の皆様もぜひご高覧ください。
私は4日に在廊いたします。
タツセレ2023大阪、会期中どうぞよろしくお願いいたします。