静花

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最近の記事

ひとつは腕に抱かれて

こんにちは。静花です。 2023/12/9(土)からGALLERY龍屋で開催中のタツコン超に参加しています。 2023年のテーマは「魂(soul)」です。 今日は私の描いた「魂」について、少しお話させていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 9つの命 この作品は「A cat has nine lives.」という海外のことわざをベースにしています。直訳すると「猫には9つの命がある」。 9つの命とはどれほどなのでしょう。どれほどにしても限りあるうちの大切な一生

    • 静花 初個展 『うつし世の爪先』

      昨年開催された、The Artcomplex Center of Tokyoさま主催のアートアワード「novae2」。大変光栄なことに審査員特別賞を賜り、副賞としてこの度個展を開催させていただくこととなりました。 木々もだんだん色づきはじめ、空気の肌触りが心地いいこの時期。 ぜひお散歩がてらお立ち寄りいただけましたならうれしく思います。 詳細会 期 2023 / 10 / 3 火 - 10 / 8 日     11 : 00 - 19 : 00(最終日 17 : 00まで

      • わからなくてもいいから

        こんにちは。静花です。 この記事では、作品「わからなくてもいいから」についてのお話をさせていただきます。お楽しみいただけましたら幸いです。 わからなくてもいいから 手に包まれているのはツマグロヒョウモン。 ツマグロヒョウモンの属するタテハチョウ科は前脚が退化していて一見すると脚が4本に見えます。虫という大きなカテゴリで見るとマイノリティのようにも感じますが、蝶の中で見るとタテハチョウ科は種類数が多いため珍しいことでもないようです。 個展「うつし世の爪先」で こちらはT

        • 花がひらいていくように

          こんにちは。静花です。 今回は、『花がひらいていくように』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 固く閉ざされていた心が突然パッと花開くような瞬間が何度かあります。 誰かにかけてもらったやさしさや、素敵な作品に出会った時。 そんな花開く瞬間の、宝物のような感動を、描き留めたかったのです。 こちらの作品はThe Artcomplex Center of Tokyoさまにて10月3日から8日まで開催していた個展「うつし世の爪先」で展示していた作品です

          座礁船

          こんにちは。静花です。 今回は、『座礁船』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 ざわざわ眠れない夜、よくあります。 そんな夜は、お昼の会話からうんと昔の出来事まで次から次へと私の元へ流れ着いて、ますます眠れなくなるのです。 こちらはThe Artcomplex Center of Tokyoさまにて10月3日から8日まで開催していた個展「うつし世の爪先」で展示していた作品です。

          風よ大地の頬撫ぜて

          こんにちは。静花です。 今回は、『風よ大地の頬撫ぜて』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 野焼きのあと芽吹く緑の草原は、とても美しく輝いています。 きっと心も何度も野焼きされて、新しい心を芽吹かせてきたから、昔と今とでは違う色をして輝いているのでしょう。 これからも焼かれるであろう心にどうかやさしい風が吹きますように。

          風よ大地の頬撫ぜて

          練香

          こんにちは。静花です。 今回は、『練香』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 神話の世界で煌びやかな姿を見せる存在は優雅で儚くて素敵だけどずっとそれではちょっぴり疲れてしまわないのかしら。 たまには逞しく生き生きと賑やかな時を過ごしてくれていたらいいなとすこし思うのです。

          眠り・人跡・目覚め

          こんにちは。静花です。 今回は、『眠り』『人跡』『目覚め』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 自然はたくさんの命を内包した大きな生き物のように感じます。 そうした自然と人間はどう向き合ってきたのか、これからどう向き合うのか、考える日々です。 こちらはThe Artcomplex Center of Tokyoさまにて10月3日から8日まで開催していた個展「うつし世の爪先」で展示していた作品です。 10/15までオンラインショップでお取り扱い

          眠り・人跡・目覚め

          此処より先は暗いから

          こんにちは。静花です。 今回は、『此処より先は暗いから』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 古くから伝わる言葉の中にふと、私たちを闇の奥から見守るような眼差しを感じることがあります。 それは語部から聞手へのやさしさが次第に混ざったのかもしれませんし、もしかすると目に見えない者たちが、明るさ暗さの曖昧な道を歩く人間に、なにか教えてくれているのかもしれません。

          此処より先は暗いから

          すくすくのびて

          こんにちは。静花です。 今回は、『すくすくのびて』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 春光は、太陽から伸びゆく草木に向けられたあたたかな眼差しではないかと思います。 健やかな未来を願うそれはまるで大切な人へ贈るお守りのよう。 私もささやかながら皆さまのお心へお守りをお届けする気持ちで、この作品を描きました。

          すくすくのびて

          祈りの終わり

          こんにちは。静花です。 今回は、『祈りの終わり』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 今どれほどの人が、自分だけでは掴むことのできない平穏を想い祈っていることでしょう。制作当時の私もまた、離れた地元に思いを寄せ不安を感じる一人でした。 想いが届き、祈る手が真の意味で解けるその瞬間の訪れを願い描いた作品です。 この作品をきっかけに、私の作家活動が始まりました。

          祈りの終わり

          しろいおふとん<手>、<足>

          こんにちは。静花です。 今回は、『しろいおふとん』シリーズのお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 ジェッソでお布団のふんわり感を表現した作品。ちょっぴり立体的です。 お布団をかけてもらったり、一緒のお布団に入れてもらったり。 そんなお布団の中にはきっととてもとてもあったかい愛と信頼も包まれていると思います。 こちらはThe Artcomplex Center of Tokyoさまにて10月3日から8日まで開催していた個展「うつし世の爪先」で展示

          しろいおふとん<手>、<足>

          やさしい手

          こんにちは。静花です。 今回は、『やさしい手』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 金色の稲が揃ってふわふわと揺れているのを見ると、なんだか動物の毛のようだなあと思います。 ふわふわしていて暖かで、見ているだけで幸せで、撫でると愛しさに溢れて……。私が毛並みに感じるような思いを、地球を俯瞰する人にも感じてもらえますように。 この作品、実は2021年に描いた作品のリメイク作品でした! こちらの作品はThe Artcomplex Center o

          やさしい手

          鳩は征野の空を越え

          こんにちは。静花です。 今回は、『鳩は征野の空を越え』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 鳩といえば「日常」と「平和」をイメージしていた私ですが、日本では古くから武神八幡神の神使という役割を担っていたと知り、まさかこんな身近な鳩が、相反する願いを同時に受け止める懐の深い存在だったとは……と驚きました。 武運と平穏どちらも願い、待つ人の心を伝書鳩のように届けて。叶うなら、征野をどうか平かに。そして伝書鳩のように帰ってきて。 こちらはThe A

          鳩は征野の空を越え

          波立つ山野 青々と

          もしかすると「おや」と感じてくださった方もおられるかも知れません。 実はこの作品、江戸時代に活躍した絵師、葛飾北斎さんの《冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏》をオマージュさせていただいています。 この記事では、作品ができるまでの経緯をお話しさせていただいています。すこしでもお楽しみいただけたら幸いです。 作品ができるまで名画のオマージュ きっかけは、つくしチームさま主催の企画展『リメイガエキシビション』にお誘いいただいたことでした。 名画を自分の中に落とし込んでリメイクする、と

          波立つ山野 青々と

          雷鳴の陣

          こんにちは。静花です。 今回は、『雷鳴の陣』のお話をさせていただきます。 お楽しみいただけましたら幸いです。 人の手の及ばぬ先に 美しい稜線を描く山や雲間から差し込む太陽光、いろんな場面で人間以外の雄大な存在を感じる時があります。 昔の人々はもっと身に迫る思いで、人の手の及ばぬ先に大きな存在を感じていました。 今作の「雷鳴の陣」はそうした時代、雷が三度鳴ると弓弦を鳴らして宮中を警固したとされる「雷鳴の陣」をモチーフにしています。 神様がもし目に見えたなら 一方でもし人

          雷鳴の陣