雷鳴の陣
こんにちは。静花です。
今回は、『雷鳴の陣』のお話をさせていただきます。
お楽しみいただけましたら幸いです。
人の手の及ばぬ先に
美しい稜線を描く山や雲間から差し込む太陽光、いろんな場面で人間以外の雄大な存在を感じる時があります。
昔の人々はもっと身に迫る思いで、人の手の及ばぬ先に大きな存在を感じていました。
今作の「雷鳴の陣」はそうした時代、雷が三度鳴ると弓弦を鳴らして宮中を警固したとされる「雷鳴の陣」をモチーフにしています。
神様がもし目に見えたなら
一方でもし人知を越える存在が誰の目にも見えたなら、はたして侵略の歴史を繰り返してきた人間は弓に矢を番えずにいただろうか、とも思います。
見えないものを想像し思いやったり恐れたりしながら大切に守ってきた心。
見えるものと助け合ったりエゴになったりしながら重ねてきた人の歴史。
それぞれを思いながら、描いた作品です。