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春の食養生

近所の八百屋さんやスーパーでも、新玉ねぎや、うど、菜の花など、春の食材がちらほらと見かけるよになりました。暖かい春が待ち遠しくて、気持ちが若干前のめりになっていますが、明日から3月。今日は春の食養生についてお伝えします(^^)

酸味を適度に

適度に酸味をとることは、春の五臓「肝」を助けてくれます。柑橘類は、香りによってストレスを緩和し、この時期滞りがちな肝の気を巡らせてくれます。(肝についてはこちら

ただ酸味の取り過ぎには少しだけ注意が必要です。酸味には「収れん作用」といって、きゅっとすぼめる作用があります。(梅干しを食べたときのすっぱい口はきゅっとなりますね)

収れん作用は、汗のかきすぎをおさえたり、尿の出すぎをおさえたり、からだからの「もれ」をおさえてくれます。

春の陽気は、上へ外へひろがってくのびのびとしたエネルギーです。(春の養生~発陳~)収れん作用はこの広がる春の気と反対のエネルギーなので、酸味のとりすぎは、せっかくののびのびとした春の陽気をきゅっと収縮させてしまいます。なので、日ごろからすっぱいものが大好きで、たくさん摂っている方は、少し控えたほうがいいかもしれません。

(とはいえ日本の家庭のごはんだと、「酸味・苦味・甘味・辛味・塩味」の五味のうち、普段から甘味と塩味は意識しなくてもたくさん摂っています。
 そして酸味・苦味・辛味は意識的にとる必要があると言われています。
 確かに、家庭の定番の調味料、「味醂・醤油・酒・味噌」はほとんど甘味か塩味に入りますね。薬膳は「酸・苦・甘・辛・塩」の五味をバランスよくとることも、大切と言われています)

苦味でデトックス

春は、冬にエネルギーとともにため込んだ不要なものを外にだすのに適した季節です。この季節に旬をむかえる苦みのある野菜や山菜類、菜の花、ふきのとう、せり、ふき、たけのこ、三つ葉、こごみ、たらの芽などは、からだの中の不要なものを外に出しくれる作用があります。

また、苦みは、春に高まりやすい陽の気を落ち着かせてくれる作用もあります。

自然の甘味のあるもので脾を助ける

春に一番に活躍するのは「肝」ですが、肝の向かい側にいる「脾」を養うことも、この季節は大切です。肝の気が高まり過ぎ滞ってしまうと、向かい側にいる脾は弱まってしまうからです。(ストレスなどで、食欲不振や下痢になってしまうのは、ストレスにより肝が滞り、脾の消化機能が弱まってしまうからです)

芋類・豆類・かぼちゃ・米類などの穀物など、食材自体に優しい甘みがあるものは脾を養ってくれます。脾の負担を少しでも軽くしてあげられるように、よく火を通しよくかんで食べましょう。特に、芋類や豆類は、湿気をきらう脾の水はけをよくしてくれる作用もあります。

春の食養生レシピ

最後に、花咲く弁当に入れていたおかずをご紹介します。作りながらメモしているので分量はちょっと適当ですが、ご自身の好きな味に調整してください。ご参考までに^ ^

【新玉ねぎの梅和え】

・玉ねぎ…胃腸の働きを整えたり、滞った気や血(けつ)の巡りを助けてくる働きがあります。
・アスパラガス…エネルギーチャージや水分補給、余分な水を外に出す働きがあります。脾に届くので、脾を助けたいこの季節におすすめです。
・梅…優しい酸味で、肝をサポートします。味醂とかつお節を合わせて優しい酸味にしています。

[材料]

・新玉ねぎ(普通の玉ねぎ) 2個
・アスパラガス 2本

⭐︎合わせ調味料

・梅(たたいたもの)大2~3
・塩 2つまみ
・味醂 大1/2
・かつお節 2つかみ

[手順]

1 玉ねぎはくし切りに、アスパラガスは斜めに薄切りにし、8分ほど蒸して火を通す。

2 合わせ調味料を混ぜ合わせておく

3 1の火が通ったら、あら熱をとり、2に入れまぜ合わせる。



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