声は気の余り
(以前、インスタで投稿した記事を加筆修正したものです)
薬膳・中医学では、「声は気の余り」という言葉があります。気とは、体の生命活動を支える基本エネルギーのこと。
想像してみてください。
虚弱体質で繊細なイメージの人は、声、小さくありませんか。活動的でエネルギーにあふれている人は、声、大きくありませんか。
気は、充分にからだの中を巡っていることが健康につながります。
薬膳では、その人の体質を重視します。その体質にはいろいろなものがあり、代表的なものの中に「気虚(ききょ)」と「気滞(きたい)」があります。
気虚タイプは、疲れやすく、虚弱体質、なんとなくいつもやる気が出ない、声が小さいといった特徴があります。
気滞タイプは、常に気を張っていて、休みなく忙しくしていて、ストレスも多い、いらいらしやすいという人に多いです。
声は気(エネルギー)の余り。もともとエネルギー不足の気虚の人は、エネルギー自体が足りてないので、エネルギーの余りである声も小さくなります。
気滞の人は、気(エネルギー)が渋滞状態なので、声を出して発散することで、気の流れをよくすることに繋がります。
イライラしやすい、いつも気を張っている、いつもスケジュールびっちり埋まっていて忙しくしている人は、気滞タイプかもしれません。気滞の人は、思いきり声を出す、歌を歌う、気の合う友達としゃべって大笑いするなどすると、滞った気が巡ってすっきりすると思います。
私はお弁当屋「ハナサクウチニキテ」を営業中、一人でもくもくとお弁当の仕込みをしている時間が長いので、声を出すことも少なく気が滞り、一時期、気滞になりやすくなりました。なので自分への養生として、こっそりボーカルレッスンに通い始めました。先生は友達でシンガーソングライターの、よしひろあさこさん。
あさこさんのボーカルレッスンは、月に一回みっちり1時間。普段大きく声を出すこともなかなかなかないので、1時間、集中して声を出すと、運動したあとのように心地よい疲労感があり、すっきりします。声を出すことってエネルギーを巡らせて発散させているんだなぁと実感します。
ちなみに、気虚タイプは、エネルギーが不足気味なので、例えば、人に対して気を使って話すことは、できたら少しお休みした方がよいかもしれません。そもそも「気」を使うことで、気虚にとっては貴重な気(エネルギー)を消耗してしまうことがあります。(実際、気虚タイプは、人に気を使う、人に合わせるを無意識にできてしまう人が多いように感じます。気疲れという言葉にも「気」が入っていますね。)
「声は気の余り」という言葉から、声と、気虚、気滞についてのお話しでした。
↓気滞の話↓
↓気虚の話↓
↓ボーカルレッスンの先生↓