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困った時は『とことん』とまでは行かなくても困った方がいいと思う。


『車が動きませんが、どうしたらいいですか?』

そんな電話が夜にかかってきました。
9月に就職が決まった方からです。
何かあると毎日の様に仕事の携帯が鳴ります。

『お昼休みに他の人が噂しているような気がします』
『朝が起きれなくて困っています』
『お昼休みは1人で休憩したいのですが』

とにかく何かあると直ぐに電話です。

『車が動かないのならば、修理に出すしかないですが、車の保険はどうなっていますか』
そう言うと、
『修理は知り合いのところにお願いしますが、
明日はどうやって仕事に行ったら良いですか?』

家の斜め前はバス停です。
職場は市内です。
家から車で15分もかかりません。

『お兄さんに送迎をお願いしてみましたか?』
『バスの時間は調べてみましたか?』
『修理に出す所から代車が借りれるか確認しましたか』

色々尋ねると、答えは全て『いいえ』

自分で調べる前に電話のパターンです。

障害があると言っても
一般就労が出来るちからがありますし
携帯を使ってドライブに行ったり
動画を見たり
おしゃれなカフェ巡りもされているのです。

『困ったことが起きたら、まず自分で調べてみましょう』
そうお伝えしました。

ちょっと冷たい様に感じられるかもしれません。
『調べてあげたら良いのに』と思われる方も
いるかも知れません。

もちろん、調べ方から分からないと言う方は
一緒に調べる所から支援します。
けれど、この方は自分で調べることが出来る方。

出来るけどやらない、のは
出来ないのではなく、やってこなかった
機会が無かったと言う事です。

それは私たちは配慮とは言いません。
可能性を本人から取り上げただけです。

車椅子の方に
『会議は2階ですから、どうにか頑張って下さい。
うち、エレベーター無いんで』とは決して言わないでしょうが、
『だったら会議を1階でしましょうか』とか
『リモート参加はどうですか』と
色んな提案が出来るかと思います。
これは配慮だと思います。

障害がある、と言う事で
出来る事まで先回りして周りがやってしまうのは
本人にとって何の得にもなりません。

『計算が出来ないから』との理由で
19歳までコンビニに1人で入ったことすらない人がいました。
どうやって欲しいガムを買うのか
分からないと言う事が恥ずかしい。
恐ろしい位にプライドを傷付ける。
だから行かないし、買わないを続けている。
今までどうしてきたの?と尋ねると
『お母さんが買ってくれていました』と。

20歳になる前、
みんなで一緒にMcDonaldに
行きました。
彼にとっては初めての注文であり
初めてのMcDonald。

商品を受け取った彼は嬉しそうに言いました。

『次は31アイスを買ってみたいです』

本当ならもっと沢山経験が出来たはず。
就職した方も何かあると
誰かに頼る事が1番になっています。
困りごとは誰かがやってくれる、パターンなのです。

困った時に誰かに頼るのは良いことです。

1人で抱えて辛い、大変になるより
誰かと分かち合えた方が自分を追い込まずに済みますし、共生共存では大切な事だと思います。

しかし、自分で調べる
自分で考える事もそれ以上に大切な事です。
困ったら、直ぐ誰か、と言うのは
ちょっと残念な気がします。

困った時は自分の今までの経験と
新しい経験が積まれるチャンスだと思います。

『ちょっと困ったね。少し立ち止まって考えてみようか』と直ぐに答えを出すのではなく
一緒に困って考えてみる。

いろいろ考えてみるけれど
行き止まったり
堂々巡りになったり
そんな時は
『こんな事もあるよ』『こんなやり方もあるよ』
とその方にない思考の点を打つ。

最終的にどうしたいのかは
本人の選択であり、決定です。
私たちはその方の人生を決める権利は持っていません。

これって子ども達にも言えることで
危ないからと言って先回りしてしまっては
とても勿体無いと思うのです。

もうご存知かと思いますが
私は父子家庭育ちなのですが、
絵本で分からない漢字が出てくると、
父に『これは何と読むの?』と聞く私に
国語辞典を投げる父でした。

冷血極まりない・・・・・(´;ω;`)

そう思って地味に辞書をパラパラと
辞書引きの仕方は教えてくれていたので
調べては自分でルビ打ち読んでいました。

でもこれが中学になった時に生きたんです。
辞書引きの速さが恐ろしいと
先生に驚かれて言われました。

ボタン付けから
父の作業服の裾上げも
小学校の頃からしていたので
これまた中学校での家庭科は
時間が有り余って仕方がありませんでした。

そんな私が母になり
同じ様に分からない言葉を聞いてくる娘に
辞書を渡しました。

とても変な光景なのですが、
年中、年長くらいの頃から『お出掛けするよ』と言うと
娘の手には国語辞典が握られていました。
一度調べた言葉には付箋を貼っていたので
おびただしい程の付箋がついた辞書を
5歳の女の子が持ち歩いているのです。

どこに行っても聞かれてました笑笑( ´ ▽ ` )

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手作りポシェットに入れてウロウロ笑笑
懐かしい( ´ ▽ ` )笑笑
何か知らない言葉を見つけては
嬉々として辞書をパラパラしていた時代です。



針仕事も同じ様に
5歳くらいには興味を持ち始めたので
玉留めからなみ縫いで
じいじに眼鏡ケースを縫いました。

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これまた懐かしい笑笑

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彼もマフラーなど縫い縫いしてもらっています笑
これも懐かしい( ´ ▽ ` )


そんなこんなで
辞書引きの速さと
家庭科の時間は彼女も母と同じ道なようで笑笑

私も娘もラッキーだったのは
辞書引きも
裁縫も
やってみると嫌いじゃ無かったと言う事です。

息子も姉を見て
『やりたい!!』と言い
しばらくやっていましたが
彼はそこまで楽しいと思わなかった様で
辞書も裁縫も出来なく無いですが
まぁそれまででした( ´ ▽ ` )


2人はもちろん違いましたが
共通するのは
困った時は自分で考える事
何かをやろうと思った時は自分で考えてみる事
それが出来る様になったと言う事です。

以前も書きましたが
私の子育てはサバイバルで
母が居なくても逞しく生きていける力を
身に付けて欲しいと思っています。
料理も裁縫もそうですが
困った時に自分で考えることが出来る力、
基礎として2人に持って欲しいと思っています。

さて、今日は祝日前。
仕事携帯も職場に置いてきました。
夕方に連絡した時に
『電話は持って帰りませんよーー』と伝えましたが、さて木曜日は大丈夫かなぁ。


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