社会人1年目で知っておきたかったこと
ちょうど新卒で入社したフレッシュマン達がGWを迎えようとしている今日此頃。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
自分自身は入社したばかりの頃は右も左も分からなくて、毎日悔しいし恥ずかしい思いをたくさんしたような遠い記憶を思い出しながら過ごしています。
どうやったらうまくいくんだろうってずっと考えてたけど、ペーペーだったあの頃からちょっとは成長して、20人余りの部下がいる事業者マネージャーになった今だからこそわかったことを、あの頃の右往左往してた自分に向けて伝えるつもりで書いてみようと思う。
1聞いて100理解する
自分自身が指揮を執る立場になって部下に求めるものは、率直に言うと、1を伝えると100理解してくれること。
1を伝えると100理解してくれる、ってのは言い方を変えると、すなわち抽象度の高いコミュニケーションができるってこと。
抽象度の高いコミュニケーションができるようになるとどんなベネフィットがあるのかまとめてみる。
抽象度の高いコミュニケーションができると仕事が早くなる。
これは当然の話で、1を聞いて100理解できるから。
例えば上司から資料作成のタスクを振られたときに、最低限のコミュニケーションを以て、
このタスクの優先順位や、なぜ資料化の必要に至ったのか?資料を受領したあとそれを何に使用するのか?そこに関与する人間は誰なのか?
それを想像して作成に当たることができるから、後回しにして催促されることもないし、ギリギリになって提出した挙げ句にそもそもの方向性が間違っていて大きな手直しが入るなんてこともない。
資料の行く末がわかってるからプレゼンしやすいよう後で手直しする必要もないレベルで仕上げられる,etc
みたいな感じで、1つ1つを説明を全てされたわけじゃないけど、抽象度の高いコミュニケーションで背後にあるものを理解して仕事ができると当然スピードは上がる。
抽象度の高いコミュニケーションができると独りよがりにならない。
上司と抽象度の高いコミュニケーションができると自ずと自分の業務範囲外のことも考慮せざるを得なくなる。というか抽象度の高いコミュニケーションをするにはそもそも自分の業務範囲外のことも知るってのが必要不可欠。
なので、与えられたタスクが及ぼす影響範囲を踏まえたうえでの行動ができるようになる。
これって実は就活のときのグループディスカッションにも(たぶん)試されていると思ってて例に挙げるけど、
何らかのテーマが与えられたときに、最後まで自分が納得した意見を通そうとする人はほぼ確実に落ちるんだよね。
理由はチームで仕事をするときに重要なのは定められた時間内に1つのまとまった結論を出すこと、その結論に向かってチーム全体が同じ方向を見て進むことだから。
抽象度の低い人は自分の意見だとか、自分のタスクの範囲内でしか目の前の業務を捉えられないから、
自分のタスクさえ終われば、
言われた通りのことさえやれば、
ややもすると(既に決定した事項に対して)自分は納得してないから、
みたいに後ろ向きな態度で仕事を進める、そんなことに陥りがち。
上司と抽象度の高いコミュニケーションができていれば、チームとして一つの結論を出すに至る判断の難しさ、舵を切った方向に(どうでもいい、あるいは言ってもしょうがない)反論するメンバーにどれだけ手を焼くか、みたいなことも察知できるのでまずこんな独りよがりには陥らない。
そんな可能性があるかどうか、グループディスカッションで見られている1つの指標として考えるのは不自然じゃないよね。
抽象度の高いコミュニケーションができると昇格する。
抽象度の高いコミュニケーションをするには上司と同じ目線に立たなきゃいけない。
ここまで読んで、
「そんなめんどくさいことできない。幅広い影響範囲を考えて、とか反対するメンバーを説得する、とかそもそもそれをやるのが上司の仕事でしょ?」
って思った人は、なんと大正解。
そう、それはまさに上司の仕事。
ただ、ここまで理解できたならもう一歩思考を先に進めてほしい。
もしも抽象度の高いコミュニケーションを心掛けて、部下のときから上司のような仕事ぶりをしていたらどうなると思う?
答えはカンタン。その部下は昇格して上司になる。
そりゃそうだよね。上司のような仕事をしてるんだから。
あなたの今の上司だって、上司になったから、上司のような仕事をしてるんじゃなくて、上司になる前、部下の時代から上司のような仕事ぶりをしてたはず。
だからこそ、その時の上司が「こいつは高く評価できる」ってなって、自分自身はもう一歩上の役職について、その部下を上に引き上げて仕事を任せられるってわけ。
役職はついてからその役職として仕事がスタートするんじゃなくて、役職がつく前からその役職らしい仕事ができる人についてくる。だから部下のときから上司らしい振る舞いができる人が自ずと昇格する。
大事なのはここからで、じゃあ抽象度の高いコミュニケーションをするには普段どういう姿勢でいればいいのか?ってこと。
"上司の見ている世界を見るように心掛ける"こと。
答えはカンタン。
上司と抽象度の高いコミュニケーションをするには"上司と同じ世界を見る"、これに尽きる。
上司やデキる人をよく観察して、徹底的にパクれ!ってよく言われるけどこれがまさにその理由。
上司は今何を考えているか?上司から振られた仕事は元々どこから降りてきた仕事だったか?今どう振る舞えば上司にとって望ましいか?上司が今最も避けたい事態はなにか?
こんなことを常に想像してると自ずと考える対象範囲が拡がってくる。このとき気をつけておきたいのは、別に想像するだけじゃなくて、直接上司に質問しても良いってこと。
むしろどんどん聞いたほうが良い。そうすると上司も、こいつは関心があるやつだ、とか作業じゃなくてちゃんと仕事をしようとしているな、みたいになる。
質問するときのポイントは、例えば新しいタスクを振られたときに「この目的はなんですか?」って聞くんじゃなくて「これって◯◯が目的かと思うんですが、その認識であってますか?」みたいな形で、whatじゃなくて閉じた系で聞くこと。そうすると上司もこいつは自分で考える力があるなって思ったりするので。あとwhatで聞くと、後ろ向き・やる気がない印象を持たれがち。教えてもらうからには聞く側も思考を働かせよう。
そんな感じでどんどん情報を獲得して、上司なみに情報を揃えられるようになろう。
そうするともっと上のレイヤーから情報が降りてきたときに、上司なら今どう考えるか?みたいなことも少しずつクリアになってくる。
それができれば思考の準備ができる。
すると上司と抽象度の高いコミュニケーションができる。
これを繰り返すとなんと、いつの間にかあなたは上司になっている。
ってなかんじでどろん!
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