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読書感想文が書きたくて…

noteで他の人の読書感想文を読んで無性に自分でも書きたくなってしまった。

しかし、最近読んだ本というものが無い。

今読んでいる「本」はあるが、在宅勤務用に与えられた、仕事に関する法律の、硬いものなのでこれは、これだけはやめておこうと思う。

背後のMy本棚に全く統一感のない私の読書の歴史が収まっている。

一番大切な本は現時点では全巻集めた「進撃の巨人」であるが、私の人生において一番の癒しと教養をくれたのは、村上春樹の本達であるので、その中から一つ選んで読書感想文を書こうと思う。

何年も昔に読んだものだが、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」にします。2回ほど読んであるので、記憶にまあまあ残っているのと、まあやっぱり、自分の中で「名作」だったので。

さて、どう書こう。

書きたくなったはいいが、読書感想文、何十年ぶりであろうか。

少しドキドキする。水を飲もう。トイレに少し行きたいが、水を飲んでみよう。

………。トイレに行ってきました。落ち着きました。でも、水を飲もう。

トイレに行くと、私は凄くのどが渇くのです。

さて、ではでは、本の内容を思い出そう。

主人公は多崎さんだったな。もちろんだとも。

多崎さんは鉄道の駅がとても好きなので、駅員を職業にしているのだ。

ん?駅員だったけ?駅の設計する人じゃなかったっけ??

どっちかである。

多崎さんは30代前半か中盤である。これは、もうカンニングしようではないか。

なるほど、36歳であった。そして、駅の建築士のようだ。

さあ、あとは記憶をもとに書いていきたい。

つくるには年上の彼女がいて、外食中にその女性から高校生の時の思い出を聞きたがられたので、嫌々話したのである。

多崎つくるにとって、つらいことなのである、それを語ることは。

つくるには4人の大切な仲間がいた。その4人の姓名には、(姓のみだったかもしれないが)「色」が入っていた。つくるにだけ「色」が入ってなかったので少しコンプレックスだった。

5人の友情は物凄く強固なものであった。高校生活はそのため充実していた。

しかし、ある時、その4人全員から縁を切られたのである。同時に。

理由が全くわからずに、つくるはひどく混乱した。

(記憶が追い付かないので、本をパラパラめくりカンニングしました)汗

半年間つくるは死ぬことだけを考えて生活した。

その結果つくるは、体をつくっている細胞が全く変異したように、見た目も変わってしまった。

いまだに、理由がわからずに、凄くつらい経験として残っているのである。

これがこの本の序章のようなところである。

私はこの本を1度目読んでいる時、その頃とても人生に絶望していた。

精神的に追い詰められていた。実際『強迫性障害』という病を発症していた頃でもあった。

いくつかの、悩みに押しつぶされ、心の形が複雑に醜くねじれていた。

だからこの、つくるの状況が心に染みた。

つくるは、このあと十何年かぶりに故郷にもどり、自分がなぜあの時に4人から絶縁されたのかを聞き出すのである。

それは少し長い旅になり、彼は本当の意味を知り、大きく前進するのである。

私はつくると一緒に、旅へ出発して、たくさん学び、少しずつ自分の心の破片を取り戻していった。

つくるは当時、4人に対して、自分だけが個性がない、なんの色も持たない、無色透明であまり意味がない存在ではないかという、大きなコンプレックスがあったのだが、

故郷に意を決して、帰りその当時の仲間から話を聞いたときに、自分がどれだけ必要とされていたかを聞く事になった。

つくるがいなければ、この5人の共同体はなりたたなかったであろうと。

そして、この5人組には女の子が2人いたのだが、2人はつくるのことに興味があり、そのうち一人は強烈につくるのことが好きだったということを聞くのである。

つくるは、そんなことは全く思っていなかった。

つくるが皆に絶縁された理由であるが、片方の女の子の方が、精神的に調子をくずし、つくるから、「ひどいこと」をされたという妄想が出たためというものだった。

他の3人はそれを信じたわけではなかったが、その女の子がそれは事実だと言い張り、その子を精神的に落ち着かせるために、つくるを「切る」しかなかった、というものだった。

その理由を当時、つくるに言うわけにはいかない状況にあったのだ。

つくるを冬の荒れた海に突き落としたようなものだったが、つくるならその海をなんとか渡ってくれると信じていた。そう話してくれたのである。

これを知る場面で私は、心の底から泣いた。自分の奥から汚いどろどろした、しがらみが洪水のように溢れて、涙がとまらず、脳がじんじんした。

この本の中でもっとも美しいシーン、もっとも私が好きな場面は、ヨーロッパの国にまで行きそれを知った、つくるとつくるのことが好きだった子がハグをする場面だ。精神的に調子をくずしたほうの子ではないが。

ヨーロッパで家族を持っているその子が、つくると2人でいろいろな話をその国のその子の家で話をしているとき、泣きながらつくるに、ハグしてほしいと頼むのだ。

その子も日本にいたころ、仲間たちのことで酷く傷つき、思い出し泣いたのだ。

いろんな、ものを埋めるために、その少しの間のハグはあった。

ぬくもりが、つくるの心に戻った瞬間だったのではなかろうか。

この、状況の描写がとても美しい文章で表現されていて、私の琴線を大きく鳴らし、私はまた大泣きした。

私はこの本のおかげで、少し前に進めた。人生を少し前向きにとらえることができるようになった。

人生は、良いものになりえるものだと知ったのだ。

過去は変わるのだ。

一応、これで数十年ぶりの読書感想文を完了とします。

夜も深いので、脳がぼやけて、目が血走ってきましたので、今日は眠ります。

明日、また何かが変わっているといいな。良きほうへ。

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