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「写ルンです」を片手に

先日、はじめて「みんなのフォトギャラリー」に登録した画像をご使用いただいた。

少しずつ登録はしていたものの、まさか自分の画像が使ってもらえるとは思っていなかった。素敵な記事の見出しに使ってもらい、こんなにも嬉しいものかと跳んで喜んだ。

そこで、他になにかいい写真あったかなあとフォルダを見返していたら、過去に「写ルンです」で撮った写真を見つけた。

日付は2017年9月。
たしかその前年、2016年頃から「写ルンですがエモい」と若い世代で再びブームが巻き起こっていたと記憶している。
ブームに乗ろうとしてそうしたのかは覚えていないが、当時の彼女(晴れて現在の嫁)に、一台ずつ写ルンですを持って出かけて思い思いに写真を撮ろう、と提案したら、二つ返事で面白そう!と乗ってくれた。

休日、さっそく近くのカメラ屋さんで「写ルンです」を一台ずつ購入し、となり町まで出かけることに。

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車を10分走らせればこの景色。
10年前に撮った写真だと言われてもなにも違和感のない色合い。3年前の写真なのに。

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道中、田畑のなかを線路が通るちょっとしたフォトスポットがあることを思い出し、少し寄り道した。

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踏切近くの風景を撮りながら、1時間に1度来るか来ないかの電車を待つ。

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電車を諦め砂利道を歩いていると、踏切の音が聞こえ、慌ててフィルムを巻いてシャッターを切った。ファインダー越しにはもっと電車が近くを通った気がしたが、現像してみると想像していたより小さく写っている。
現像するまでどんな写真が撮れたのかわからないところも「写ルンです」の醍醐味だろう。

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となり町に到着し、駅前のタクシープールをパシャリ。何年現役で走っているのかわからないトヨタ コンフォートが幅を利かすなかに数台のプリウス。なんだろう。エモい。

街中も何枚か撮ってまわったのだが、お互いの顔が写っているものばかりで載せられなく残念。

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海辺に着くころには日が落ちかけていた。

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飛んできた鳥を撮ったりしていると、どんどん日が傾く。空の色も瞬く間に変化していく。
急いで閉店時間の迫るカメラ屋さんへ。

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現像する前に使い切らなければ、と思いシャッターを切った最後の一枚。なにを撮ろうとしたのかは覚えていないが、フラッシュ焚けばよかったなあと後悔したことははっきりと覚えている。

現像が終わり出来上がった写真を見て、ふたりで驚いた。同じ場所を撮って回ったはずのに切り取る景色はこんなに違うものかと。

「写ルンです」で撮っていなければ「なに気なく過ぎ去った一日」として忘れ去られていただろう。スマートフォンで同じように撮っていたとしても、どこか「薄い思い出」になっていたはずだ。
枚数の制限があるからなのか、カメラを持つことでいつもと違った視点で街を見るからなのかはわからないが、「写ルンです」で撮った写真を眺めていると、当時なにを思っていたのかが鮮明に蘇ってくる。

結婚してからはお互いなにかと忙しく、一日中思いきり外で遊ぶことがめっきり減ってしまった。どうにか時間を見つけて、あのときのようにまた一緒に出かけようと思う。
「写ルンです」を片手に。


おまけ画像「亀の子たわし」

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最後までご覧いただき、ありがとうございました。


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