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うんだめし

毎朝欠かさず行なっていることがある。

朝は決まって、飼っている犬の吠える声で目覚める。はらへった、と吠え散らかし、顔(口元を重点的に)を舐めてくるのだ。おかげで起きられなくて遅刻した、なんて日は一度もない。そんな空腹の犬に、なにをするより先にご飯をやる。

最近は歳のせいか、食いつきがあまりよくない。あれほど吠え散らかしたのに、いざ皿にごはんを出すとぬいぐるみで遊び出すし、食べ終わるまでそばにいないと完食しない。わがままで困った犬だが、まるで「うまい」と言いたげな、カリカリと咀嚼しながら見つめてくる顔は愛らしくどこか憎めない。

さて、「毎朝欠かさず行なっていること」だが、犬の餌やりを終えると必ずトイレに座るようにしている。便意があってもなくてもだ。

ここまで読んで「なんだウン○の話か」と思って離脱しようとしているあなた、どうかもうすこし読み進めてみてほしい。この後に書いていることがあなたの人生、考え方を大きく変えるかもしれない。

タイトルにつけたように、毎朝トイレに腰かけることを「うんだめし」と呼んでいる。

「運試し」といえば、初詣で引くおみくじや星座占い、福袋などが思い当たるだろう。
だが「うんだめし」は、おみくじや朝の某テレビ番組でやっている「誕生月占い」なんかよりも自分のウンを占えると思っている。

トイレに座り、すんなりとウンが出ればウンがいい。もちろん出ない日もある。そんな日はウンが悪い。全人類をたった12に分けた誕生月占いよりも、自分のウンのほうがよほど信用できる。自分のウンに身を委ねられる。

仮に、誕生月占いで自分の誕生月が「ガッカリす」だったとしても、自分のウンが「スッキリす」ならその日は「スッキリす」なのだ。

なにかいいことがあったら、「今日はウンの巡りがよかったもんな」と思っていい。胸を張っていい。おなかは張っていないし。
逆になにか少し嫌なことがあったら、「ああ、今日はウンが悪かったもんな」とウンのせいにすればいい。

なにが言いたいかというと、朝に限らず、なにか習慣づけることで、ウンの巡りが良くなると思っている(ふたつの意味で)。

靴は右足から履く、袖は必ず右腕から通すなど、日常生活のなかで無意識に同じ動きをしていることがだれにでも必ずあるはずだ。毎日行なっている習慣から外れると、ウンの巡りが悪くなり、あわせてウンの巡りも悪くなるのだと思う。

犬だって、毎朝同じ時間にご飯を食べる習慣がついているから毎朝同じ時間に吠える。毎日違う時間に与えていたら、夜中に吠え起こされていたかもしれない。

人間だって同じはずだ。
生活リズムの乱れが、ウンとウンの乱れを引き起こすと思っている。朝トイレに座って「うんだめし」ができるくらい時間に余裕を持てれば、ウンとウンの巡りもよくなるのではないだろうか。便秘でウンとウンを溜め込み、ウンの巡りが悪くなっている人や、なんだか最近ウンがないな、という人は「うんだめし」で今日のウン勢を占う習慣をつけてみてはいかがだろうか。


ネタに困り、友人に「なにかパッと思いついた単語ひとつ送って」と言ったら「う○こ」とだけ返信がきたので、半ばやけくそで書いた。聞く相手を間違えた。けどなんとかブンをひねり出し、書き終えることができた。超スッキリす。
しててよかった、「うんだめし」。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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