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大学受験、わたしの選択

どうやら今日は共通テスト2日目らしい。
わたしが高校生だった頃は、まだセンター試験と呼ばれていた。

わたしは大学行っていない。
大学受験もしていないし、センター試験も受けていない。
大学受験をしなかった理由は、

「大学に行く理由がわからなかったから」

だった。
実は、わたしは一応進学校と呼ばれる高校に通っていて、
周りはみんな当たり前に大学受験を視野に勉強していた。
そう、大学に行くのが当たり前と、
誰もが思っていた。
まぁそうよね。だって進学校だもん。
いい大学に行くために入ってきた子がおそらくほとんどだったのかなぁ。
もしかしたらご家庭の教育方針がそうだっただけって子もいたのかもだけど。
高校2年生から文系理系、私立国公立と志望大学によってクラスが分けられて、
だいたい秋くらいからみんな大学受験に向けての勉強に本腰を入れ始めた。
そんな中、わたしは

「なんでみんな当然のように大学に行こうとしてるんだろう」

と考えていた。
一応国公立文系のクラスにしていたけど、
わたしがこの学校に通うことにしたのは
「荒れてる地元の学校に行きたくなかったから」だった。
そもそも「大学に行くこと」を考えて選んだわけでもなく、
「絶対大学に行きなさい」という教育方針の家庭でもなかったし、
みんながあたり前に大学に行くことを選択している事実に内心驚いていた。
(もちろん口に出したことはなかったけど)
とりあえず授業は受けながら、なんとなーく過ごしていた。
勉強が得意だったわけじゃないし、
成績は下の上、よくて中の下くらい。
そのうえ、興味のあること以外全く覚えられなかった(すごくわがままな脳をしてるみたい笑)。
特に、カタカナの言葉が苦手すぎて、
地理(地図も苦手)、世界史、物理、化学はわたしにとっては全部外国語みたいだったし、
数学は公式が覚えられずからっきし。
さらに、「大学に行って何を4年間勉強したいか」を一生懸命考えたけど
何も浮かばなかった。
浮かばなかったというか、
興味があったことはどちらかというと理系なのに、理系科目が全く出来なかったから、無理だと思っていた。
「将来の事を考えると、行くなら福祉系かなぁ」くらいは考えたけど、(高齢化社会だし仕事はあるだろうと)
当時は福祉といえば介護福祉士とか社会福祉士くらいしか知らなくて、
「別にやりたいことでもないなぁ」と思ったりした。
最終的に

「興味のない勉強をしてまで、4年間勉強したいことが思いつかない」

という考えに行き着いた。
なんとも、進学校の生徒らしくない考えのような気がした。
友達に大学に行く理由を聞いてもみた。
もちろん「医師になりたい」「薬剤師になりたい」という目標のためにという子もいたけど、
中には「東京に行きたい」とか「大学生になりたい」という理由の子もいた。
…どれもしっくりこなかった。
「大学生になりたい」と言った子は
「大学生になって、大学生活を満喫したい」とのことだった。
うーん…べつに大学生になりたいとか思わないし、大学生活に憧れがあるわけでもないしなぁ。
でもみんな「大学に行く」ために勉強していることには変わりなかった。
ここまで考えても、高い学費を出してこの学校に通わせてくれている親に「大学に行きたくない」と言えなくて、
そのままずるずる、なんとなーく勉強を続けていた(成績は相変わらずだったけど)。

高校3年生の秋になっても志望校がはっきりしないわたしを見かねたのか、
この時期に母が
「大学受験しなくてもいいよ」
と言ってくれた。
進学校だからといって、絶対大学に行かないといけないわけではないよ、と。
それと同時に専門学校という選択肢を提示してくれた。
2年間で資格をとって、働く。
好きじゃない勉強して大学に入って4年間を過ごすよりも、こっちの方が魅力的に思えた。
だって自分で稼げたら、好きなことが出来る。
好きなだけ本買えるし、行きたいところに行ける。
わたしにはいいことしかない!

ということで、進学校に通いながらなんとなーく勉強を続けていたわたしは、
高校3年生の秋にして、ようやく専門学校にいくという進路に決めた。
ここからは何の資格を取るかを考えればよかったので、とんとん拍子に進み、
12月には試験を受けて、進学が決まった。

…いままでうだうだしてたのはなんだったんだ(笑)

一応担任には専門学校に合格したことは報告。
「おめでとう」とは言われたけど、あまり歓迎されていなかっただろうなぁ(笑)
だって、その時の卒業生の進学先に、「専門学校」が1人だけいるんだもんね(笑)
でも、やりたいわけじゃないことのためにやりたくない勉強をすることがわたしにとっては苦痛だったので
あの時「大学受験をしなくてもいい」と言ってくれた母には感謝している。
実は、そのおかげで興味があったことに近い職業につけてしまった、というのもあって
あの時の選択は間違っていなかったなと、今思えているのもある。

終わりよければすべてよし、ということかなぁ。

まだ終わってないけど(笑)

たぶんどんな環境にいても
選択肢があるのなら
まわりの雰囲気や空気に流されずに
自分にとって最善と思える選択をしてもいい

そう思えたのが、大学受験シーズンの思い出。
もし進路に悩んでいる人がいたら、
こんな人もいるんだなぁと思ってもらえたらいいなと思う。
人生、なにがあるかわからないから、
周りの目がきになるときもあるけど、
いろいろ考えて、
自由な選択をしたっていいんだよ。

2025.1.19   さやチャト

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