これぐらい、、、<短歌>

〇これぐらい 天への日までを 病院の
           ベットで悟り 泣くも我が父

※そーいや亡父。来月命日の亡父は時々、病院で泣いていたなぁ。
一時的に痰の吸引をする為、喉に穴を空けていたのね。
透明チューブはついている状態で、声が発せず、会話はオール筆談。
痰の吸引の時、チューブから粘っこい痰と一緒に、血。様々な色合いの血も一緒に流れて来てね。小型の掃除機みたいので、その度、看護師さんがしてくれるんだけど、はたから見ても、可哀想になるんだわ。
喉に圧力が掛かる訳だから、皮膚も揺れるし、血の色も凄いし。

終った後で、チューブの中身を覗こうとしていたから、わたしが
「昨日より、血の色は濃かったけど、量はそんなんでもなかったよ。昨日が
10としたら、3ぐらい」とか、
「昨日より、一寸量が多かったけど、色が綺麗になってきたよ」
とか報告していたの。「コレコレは~だったけど、コレコレは~だったよ」って。既に「何があっても」状態だったけど、安心させる為にこのような言い方をしてたの。

暫くしてベットに仰向けになったままの父が、天井を見ながら泣くんだわ。
翌々見ると、つぶらなお目々でね。目が細かったから分からなかったけど。
「ほらほら、男の子は泣かないの」
「泣かないんだってば、おじいさんは」
言いつつわたしが、鼻紙の先で吹いてたりしてたんだけど、あの涙は何だったんだろう?

事の他、悪くなっていると悟った涙だったのか?
痛さと辛さ、入院生活の不自由さから来る涙だったのか?

良く分からないです、未だに。


               


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