人事は、それぞれのニルヴァーナを追いかける。
カート・コバーンの方ではない。人事のしごとに関わるひとたちに向けた一つの考えだ。
「ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える」に大好きな章があるので紹介したい。Googleの人事制度や働き方が事細かに書いてある。
ラズロの階層構造
「第10章(最終章):人事オタクのためのあとがき/世界初のピープルオペレーションズチーム」内で、ラズロの階層構造と言及され、この写真がドーンとでてくる。(サンプリング元はもちろんマズローの欲求5段階説。)
人事の基本的な仕事(HR that just works)
人事といっても様々な仕事がある。人事制度管理・組織図従業員管理・採用管理・労務管理・給与管理 etc...。まずは何より基本的な仕事を丁寧に着実に…
マス・カスタマイゼーション(Mass customization)
人事業務にとっては、「一括オペレーティブで効率的にやる業務」に見えて、社員にとっては「仕事における一個人の体験」なのだ。人事にとっては相対的業務だが、社員にとっては絶対的業務とも言える。マスとカスタムのバランスを上手く頑張れよ。と叱咤激励してくれてるのである。
先回り/注文していないフライドポテト(Anticipation)
「注文していないフライドポテト」はなんとも米国的な表現だ。「繁盛する中華料理は、コップのお水をすぐ継ぎ足す」くらいにとらえるといいかもしれない。(誰が言い始めたのだろうか、この言説。)
ニルバーナ(Nirvana)
上記3つの調和されている状態を、ニルヴァーナ(手の届かない理想)と表現している。とりあつかう事業や、会社の状態によって、ニルヴァーナの御姿は変容する。
なにごとも土台が大事
「人事の基本的な仕事」の中には、データ管理ももちろん含まれる。採用時に◯◯というデータを集めていれるか?研修時は?振り返り面談時は?退職時は?人事が会社のニルヴァーナを作っていくためには、土台の構築が絶対条件だ。
いきなりニルバーナには到達できない。
「社員エンゲージメントを向上させたい!」「タレントマネジメントをしたい!」とニルヴァーナを追いかけるまえに、自社の人事業務が、今どのフェーズにあり、そもそもの土台や業務オペレーションを見直すきっかけになれば之幸いです。
今日の一曲
Nirvana/Come As You Are
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?