♯3『無料公開』東野圭吾 最高傑作 幻夜PART1 ネタバレ 悲しみのエンド
今回は東野圭吾さんの【幻夜】を読んだ感想を書きたいと思います。
上にある通り幻夜は決してハッピーエンドではありません。幻夜は白夜行の続編です。
では幻夜の粗筋は下のようになります。
おまえは俺を殺した。俺の魂を殺した――
1995年、阪神淡路大震災。その混乱のまっただ中で、衝動的に殺人を犯してしまった男。それを目撃していた女。二人は手を組み、東京に出ていく。女は、野心を実現するためには手段を選ばない。男は、女を深く愛するがゆえに、彼女の指示のまま、悪事に手を染めていく。やがて成功を極めた女の、思いもかけない真の姿が浮かびあがってくる。彼女はいったい何者なのか――謎が謎を呼び、伏線に伏線が絡む。驚愕のラストシーンまで一気呵成の読みごたえ。ミステリーの醍醐味にあふれた傑作大長編。あの名作『白夜行』の興奮がよみがえるミリオンセラー。【アマゾン内容紹介より】
幻夜は長編小説です。ただ東野圭吾さんのトリックにより長編ながら自然と読み進められました。本は小説しか読まないという方でも飽きずに読める本になっています。是非読んでみてください。では早速内容に入っていきます
第一章
雅也の父の工場が潰れて父親が自殺したところから始まります。雅也の叔父の俊郎、工務店主、鉄屑業者、スーパーの経営者、雅也入れて5人で父親幸夫の葬式を開きました。葬式が終わった後叔父の俊郎が雅也に【生前父親にお金を貸していた、生命保険で払って欲しい】と話します。その後地震が雅也、俊郎を襲います。雅也は工場に居た為怪我することはなかったですが俊郎は梁の下敷きになって倒れています。それを見た雅也は俊郎からの借金は無くなったと思いましたが俊郎は目を開けていました。雅也は反射的に俊郎の頭を煉瓦で打ちます。その様子を一人の女が見ていました。雅也は女に見られたことを気に留めながら近くの体育館に避難します。その後色々あり雅也とその女は会話をする事になります。その女は新海美冬と名乗ります。雅也と美冬は仲が良くなり?東京に上京します。(美冬は雅也が俊郎のことを殺したのを見ていた為、目に見えない立場で美冬が上になります。)東京では美冬は「華屋」というジュエリー店に雅也は美冬が勧めたフクダ工業に勤めることになります。
第二章
美冬が働いている「華屋」の女性従業員のストーカーが問題になります。ある日(地下鉄サリン事件が起きたころ)華屋にサリンが置かれます。従業員は1人重症その他の人は軽症で済まされました。ストーカーをしたことやサリンを置いた容疑として華屋のルーム長浜中がつかまりました。結論を言うと浜中は犯人ではありません。浜中は美冬と付き合っていましたが美冬が浜中と付き合っていることを否定したためストーカーの容疑がかかりました。ではストーカ行為やサリンを置いた犯人は誰かというとズバリ雅也と美冬です。雅也は美冬に頼まれストーカー行為をし、サリンは美冬が置きました。美冬がなぜサリンを置いたかというと浜中に容疑をなすりつけ浜中との関係を終わり(無かった事)にしたかったからです。美冬は華屋での地位向上、浜中が作った指輪の設計図が欲しかった為に浜中と付き合いました。華屋での地位向上、設計図を得た為美冬にとって浜中は用済みになったのです。この事に警察は気付かないのかというと加藤という警察官一人だけ美冬に不審感を抱いていました。
第三章
美冬は美容師の青江真一郎を目当てに美容院に通うようになります。そこで美冬は青江に一緒に美容院を設立しないかと話を持ち掛けます。 それに対し青江は不審感を抱いて断りますが最終的には承諾します。
第四章
美冬の父に職場でお世話になっていた美冬の父の部下曽我は偶然見つけた新海一家3人が映っている写真を美冬に届けようとします。そのころ雅也は自分が地震の際に俊郎を殺したことを公表するぞという脅迫状が家に届きます。そのことを美冬に相談し美冬は脅迫状を出した犯人を突き止めるといいます。雅也と美冬が調べているうち犯人は曽我であると突き止めます。美冬は雅也に曽我を殺す事を勧めます。曽我は雅也に殺されます。 しかし脅迫状を出したのは曽我ではありません。美冬です。美冬は過去の自分を知っている曽我が邪魔でした。その為雅也に曽我を殺させるため美冬が仕掛けたことだったのです。
第五章
美冬は雅也の作った指輪を持っていき「華屋」の社長秋村隆治に接触。美冬が持っている指輪、美冬の美貌に惹かれ業務提携を結ぶ。美冬の美貌に惹かれた秋村は美冬に結婚を求める。それに承諾した美冬は秋村と結婚する。 その頃加藤は美冬に共犯者がいるのではと疑う。
第六章
雅也は美冬の結婚に反対しますが美冬は結婚は地位を上げるための手段だ、雅也のことは愛していると発言。美冬が結婚するということを聞いた青江は、自分と美冬は交際していたと思ってる為美冬と離れ独立すると発言。 これに美冬は仕掛けます。美冬が仕掛けた結果青江は美冬と共に美容院を継続することになります。
第七章
「華屋」でサリンを置いた容疑をかけられた浜中は御徒町にある小さな貴金属店に働いていました。そこに加藤が現れ美冬について浜中に尋ねます。 その結果 浜中と美冬の仲は男女の仲であった、美冬が「華屋」と業務提携している指輪は浜中が考えたものだったと分かります。加藤は浜中から美冬が京都出身だと突き止めます。
第八章
見事秋村の妻という座を獲得した美冬ですが、秋村の姉 頼江は美冬に過去がないことを不審に思い美冬に出身地を尋ねます。京都出身だと答える美冬に一緒に京都に行こうと頼江は誘います。それに美冬は快諾。美冬は雅也に頼江の弱みを握る為頼江と肉体関係になってくれと頼みます。雅也は頼江に接触します。色々あり頼江は雅也に京都に一緒に行かないかと誘う。雅也は、美冬の過去を暴くことに抵抗があるものの、それ以上に自分自身が彼女の過去を欲し、この誘いを了承します。しかしこのことは美冬には言わない
第九章
加藤は以前に京都に足を運んでいました。加藤は京都で美冬について衝撃の事実を知る。衝撃の事実とは、美冬の中学時代の担任に見せてもらった写真の美冬と秋村の妻である美冬の顔が別人であったことである。そのことは、雅也も知ることになる。美冬に頼まれていた頼江との肉体関係を持つことになる。
第十章
美冬は雅也に加藤が邪魔だ殺してくれと頼む。雅也は曽我の件で気分を悪くしていた為、加藤を殺してくれという要求には戸惑う。雅也は頼江と共に曽我の妻に話を聞く。曽我の妻に聞いたことにより曽我は脅迫状を書いてないことを知る。共に美冬は雅也のことを利用していたことを知り雅也は憎しみを膨らませる。お前も人殺しだ、俺の魂を殺したと
第十一章
後半年が経ち雅也が失踪。そのこともあり加藤は美冬の共犯者が雅也であると確信。雅也が前に勤めていたフクダ工業で聞き込みし、雅也が銃を作り美冬の命を狙っている事を知る。一方雅也は加藤が本格的に動く前に美冬の正体を突き止め、彼女を殺すために情報収集をする。
第十二章
華屋のリニューアルにより、セレモニーが行われることになる。この頃美冬は更なる美を求めて整形を繰り返す。これに夫の秋村は疑問をもつ。 華屋がセレモニーをすることを加藤は知り、そこに雅也が来るだろうと予測。そして加藤はセレモニーが行われる船の前に張り込む。(美冬に雅也が殺しに来ると伝えても全く取り合わない。)すると船に走りこむ雅也を加藤は見つける。加藤は雅也を止めようとするが雅也は夢中になって聞かない。雅也は加藤の喉元に銃を向け引き金を引く。銃が製造ミス?銃は暴発して加藤と雅也二人は共に亡くなる。それを聞いた秋村は妻美冬に言うことを躊躇ったが美冬は こんなに素晴らしい夜は初めて幻みたいと言います。
以上が東野圭吾幻夜ネタバレでした。僕が思うに銃が本当は製造ミスではなく美冬の仕業だとしたら美冬はとても恐ろしく、とても聡明だと思いました。