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友人にその宿のことを聞いてから、いつか行こうと決めていた。 夏になると、山登りに出か…
「明日は雪が降りますよ」。ところどころでそんな話を聞き、めずらしく天気予報をたしかめた…
生まれ育った家が横浜だったわたしにとっては、東京はつねに手の届くところにあった。働いて…
堀尾貞治さんというおじさんがいる。はじめてお会いしたのは、2005年の横浜トリエンナーレの…
幼稚園のころ、近所のちいさな絵画教室に通っていた。 両親が共に働いていたので、幼稚園から…
風邪のあと すいこんだ空気は水の味 肺にとどいてひんやりする 歩く地面がやけにかたくて 足…
仕事から帰ってくる父の手には、大概、白い紙袋がさがっていた。 紙袋の中身は、ケーキやお菓子。そのときどきの父の流行りによってモロゾフのチーズケーキだったり、ヴィタメールのブラウニーだったり、トップスのチョコレートケーキになったりしたけれど、なぜか今も口のなかに広がる甘ったるさといっしょに思い出すのは、紅茶のババロアケーキだ。直径15センチほどのちいさなホールのケーキ。あの甘さは飛び抜けていたと思う。 白い箱を開けると、まんまるのケーキが入っている。真ん中にはお店の名前が入っ
友人が秋田から遊びに来た。 一泊二日だけれど、布団を干したり、掃除をしたり、行くところを…
雨降りの朝、ひさしぶりにThe Pastelsの”the last great wilderness”を聴いた。聴いているう…
11月のはじめ、琵琶湖のほとりへ。 鈴木るみこさんに会いに行った。 鈴木るみこさんは編集や…
早起きした朝。 旅先で、女友達とふたり朝市に出かけた。 ふうふう言いながらあったかい汁…