映画『mid90s』
2020年のアメリカ映画。
90年代のロサンゼルス。母親と家庭内暴力を振るう兄と暮らす13歳の少年のストリートを舞台にした青春を描いている。
90年代カルチャーを比較的リアルに表現されていると思う。BGMもファンクやソウルを元ネタにしたHIPHOPが流れていたり、友人宅でのハウスパーティーとか当時のライフスタイルが描き出されていて、登場人物と同じ気持ちを共感できる。
確かに当時、いや、今でも形は違えど、青春の1ページとして良くある話かもしれない。
しかし、似たようなケースはたくさんあれど、それぞれの当事者にはそれぞれの思いがあり、それぞれの人生がある。
この映画の主人公の少年はそれぞれの青春の投影のように思う。
そして、90年代に話題になった映画『KIDS』を思い出した。テーマは違えども舞台は90年代で主人公も10代の少女、ハウスパーティーにクラブ、薬物、性交渉…当時のカルチャーや価値観等が凄く似ている。
90年代はカルチャーや価値観が2020年代よりも野暮ったいし、無知で暴力的だったけれども、夢や希望はあったように思える。
個人的にはとても面白い映画だと思うので、90年代カルチャーを懐かしみたい人、または感じてみたい人にはお勧め。