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本を読むこと

世の中には本を読む人、読まない人がいる。私は前者だ。なぜ読むのかというと特にこれといった理由はない。面白いものもあるし、つまらないのもあるが、読み出すと最後まで読んでいる。

ところで、本を読む人は私の周りには殆どいない。
その事で私は近年まで少しばかり傷を負っていたようなのである。

本を読んでばかりいるなんてつまらない奴などと呼ばれたり。本を語りたいがために勧めてみたものの、そんな暇などないと一蹴されたり。本を読む子供は不幸だとか、寂しいやつだとか、根暗だとか…(最後のは本当のことだけども)

そんな事の積み重ねが小さい傷をつくる。これはとても悲しいことではないだろうか。

そもそも何故、非難されなければならないのだろう。そっとしといてくれればそれでいいのに。

確かに、興味もないのに勧められたり、語られたりしたらうんざりするかもしれない。でも試してみたら楽しいかもしれないし、(だいたい確率は低いかもしれないが)自分自身が無理矢理勧めてみたり、語ったりをしていないとは限らないではないか。

大切なのは踏み込む範囲だ。いくら友人、家族とはいえ、趣味と呼ばれるものは個人的なもの。同じジャンル、同じ人物が好きでも踏み込む範囲を考える。これが会話においても、人としても、大切なこと。

家族だから、友人だからという理由で踏み込む。悪意がないから、タチが悪いし、こちらも強く出られない。
これは私の弱さかもしれない。

しかし、相手と適切な距離を取ることは相手を尊敬することと同じ意味を持つ。

人はどうしても1人で混ざれないのだ。そろそろ人は液体ではなく、個体だということに気づいて欲しい。

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