そういえば
私には、男性が恋愛対象の男性の知人がいる。
LGBTで言うと、『G』。
今回はそんな知人の話をしようと思う。
彼とは新卒入社した会社の現場で出会った。
私は後輩として、仕事を教えてもらっていた。
最初から話しやすい人という印象で、次第に仕事だけでなく一人暮らしの相談を受けたり、恋愛相談をしたりするようになっていった。
彼は無理に自分を良く見せたりする感じもなく、自然体で、1人の『人間』として一緒にいて気がラクだった。
家に遊びに行っても勿論何もなく、一緒にビートルズを聴いたりゲームしたりして、終電で帰る日もあった。
その頃私は当時付き合っていた彼氏と別れたり、その後もいろいろあったりして少し荒れていた時期だった。
一般的に男性の家に遊びに行くのは危ない、というのは知っていたが、彼ならなぜか絶対大丈夫という自信があった。
結果本当に大丈夫であることで、安心できる存在となっていった。
『人間』として一緒にいてやはり気がラクだった。
そんな折、さらっと『カミングアウト』された。
さらっとしすぎてて、もはやなんて説明されたかすら覚えていない。
ただ「驚くなよ」と言われたこと、そのあと、
「女の人の方が受け入れてもらいやすいんだよね」
と言われたことを覚えている。
過去、他の人にカミングアウトをしたとき、嫌な思いもしたことがあるらしい。それは男性だったという。
私の反応としては「へえ」の2文字で終わった。
別に彼が男性であろうと女性であろうと関係なかった。
人間として好きだから。
✳︎✳︎✳︎
思えば、それまでの私は、相手が何者かを知った上で関わることが多かったように思う。
例えば『年上の韓国人留学生』
例えば『1年留年してて年上』
例えば『障がい者』
紹介されてから関わると、普通に接してるつもりでも接せてなかったのだと思う。
彼の場合は、仲良くなってから知った。
そうなると「ふーん」でしかない。
「ゲイだから相談したい」なんてこともない。
というか、「貴方だから話したい」が多い
同期が年上であることを後で知った時もそう。
もう仲良くなっていたから、今でも同い年のつもりで自然に年齢トークしては、(あっそういえば違うのか)と思い出す。
そしてそういう人たちほど、今も親交がある。
所詮、多様性といっても、もとは1人の人間。
合うか合わないか、なのかなと思う。
しっかり『相手』をみるように生きていきたい。
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