ある日の山手線で
所用で池袋に行った。
山手線のホームは人が溢れ、アナウンスがひっきりなしに流れている。
先日行った高輪ゲートウェイ駅は無人だったのに、同じ線、ほぼ同じ時間とは思えない。
旅行客、就活生、仕事での移動、学生。
様々な年齢の人が5分もしないで入ってくる電車を待つ。
それにしてもアナウンスが途切れない。
反対側に停車中の電車は回送だから乗車出来ない、白線の内側を歩いて、等々。
親切なんだか余計なお世話なんだか、当たり前になっているけどちょっとうるさいかも。
ホームに電車が走り込んでドアが開くと、大勢の乗客が降りてくる。
まだ誰も乗車していないのにすぐに発車のベルが鳴る。
皆急ぎ足で乗り込む。
乗り遅れた人はいない様子。
車内では携帯電話での通話は控えて、優先席付近では電源を切って、次の駅は、乗り換えはと矢継ぎ早にアナウンス。
子供の頃から乗り慣れているけど、体調がよくない人や俊敏に動けない人、人の流れに戸惑う人にはしんどいだろうなとふと思う。
慌ただしく歩くのが当たり前になっている事さえ気付かない。
なぜ皆こんなに忙しいんだろう。
そう感じた次の瞬間、開いたドアを足早に降りて職場に急いだ。