
ジオタグいらない?
ウチの母は、写真を撮るとき、必ず日付を入れます。フィルムのコンパクトカメラを使っている頃からの習慣だったのですが、写真を撮る道具がデジカメに変わってからもメニューから設定を開けて「日付を入れる」の項目を「ON」にする作業をさせられていました。
「日付が入っていないといつ撮った写真か分からなくなるでしょ」という母に対してデジカメの写真には撮影した画像には出ていなくても撮影日付のデータが入っているんだ。と全力で説明しても無駄な抵抗だったのです。
「写真」以外も記録されている「デジタル写真」
デジカメで写真を撮るとJPEG画像には撮影した画像のデータの他にも撮影日付などのExif(Exchangeable image file format)が記録されています。
ウチの母にとっては写真に日付が必要不可欠なものだったのと同じように、自分にとっては撮影に使用したカメラやレンズ、シャッタースピードやF値などExif情報は必要不可欠なものです。何しろこれがないとnoteに写真を投稿する際のコメント中につける使用カメラや撮影データを明記することが出来なくなってしまいます。

この時点ですでにシャッター商店街と化していましたが・・・
NIKON E4100 6mm SS=1/73 F=2.8 ISO=50
フィルムカメラで撮った写真をnoteに投稿した時にその過程がJPEGとは比べ物にならないくらい手間のかかるものだったのが驚きでした。しかも撮影データに関してはけ自分で記憶した範囲内でしか分からず、シャッタースピードや焦点距離に関してはどこかに撮影設定が表示される一眼レフならまだしも、コンパクトフィルムカメラなどの場合、率直に言って「分らない」となってしまうのです。

今となってはわざわざ説明しなければわからない場所になってしまいました。
Panasonic DMC-GF6 OLYMPUS BCL-1580 15mm SS=1/125 F=8.0 ISO=1250
Exif情報が記録されないという部分も含めて、フィルムカメラを日常使いするというのはとても難しいものだと思っています。
流行らなかったGPSデジカメ
使用したカメラや撮影データと並んで自分には必要不可欠だと思っているExif情報に「どこで撮影したのか」を記録したジオタグ - 位置情報です。スマホカメラで写真を撮った場合、スマホについているGPSで必ず付いている(設定で記録しないようにも出来るけど)ので自分にとってはスマホカメラを活用する理由の一つにもなっています。
一方でデジカメで位置情報を入れてくれる機種というのはあまり多くありません。一時期GPSを内蔵して位置情報が記録できることを売りにしたデジカメが発売されたことがありましたが、あまり流行らなかったようで今では一部の上級機に搭載されているくらいになっています。
自分の経験した範囲内での話ですが、カメラ内蔵のGPSはスマホの物と違って何故か測位に時間がかかったりしてあまり使い勝手の良いものではありませんでした。この辺がカメラのGPSが流行らなかった理由ではないかと思っています。

PENTAX *ist DS smc PENTAX-M 55mm F1.8 55mm SS=1/1600 F=2.8 ISO=200
デジカメならではの楽しみ方
母は写真はそれを撮ったころの記憶を焼き付けたもので「あの頃」を思い出す手がかりとして日付は無くてはならないものだと言っていました。
そして自分にはなぜ写真を撮ったのかを思い出すための手がかりとして撮影日付や使用カメラと共にジオタグが重要になってきます。
ジオタグが付いた写真が手元にあれば、過去に撮影した場所に寸分たがわず立ち戻ることが出来て、あの頃の場所が今どうなっているか、あの頃と同じカメラで、あるいはあのころは夢にも思わなかった高性能カメラで、またはスマホカメラでその場を確かめることが出来ます。
こういった楽しみ方はフィルムカメラでは難しいこと。デジカメだからこそ出来る楽しみ方ではないかと思います。

それでもかつてここではこんな景色があったと思い出せるのはジオタグかあればこそ。
Canon EOS Kiss Digital EF-S 18-55mm F3.5-5.6 USM 21mm SS=1/256 F=10.0 ISO=200