記事一覧
エピソードA-4:父とお金にまつわるエトセトラ 其の四。
結局祖母には、大学2・3年生の2年間仕送りをしてもらった。4年生からは奨学金を借りた。貸し間は人間関係が嫌になって、家賃2万5千円のアパートに越したが、時々バイトもしたら、意外とお金が貯まった。父の魔の手から逃れたお年玉貯金も合わせるとなんとかなりそうだったので、授業料免除を受けて大学院に進学することにした。大学院生になると奨学金の支給額が少し増えて、バイトの回数も減らすことができた。
交通費節
エピソードA-3:父とお金にまつわるエトセトラ 其の三。
ひとり暮らしの大学生活も1年が過ぎようとしていた2月、それは母からの突然の電話だった。
「あんた、来年、授業料免除受けられへん?お父さんがな。。。」
倒れたわけでも死んだわけでもない。正月に帰省した際も元気だった。電話の向こうで声がしたので、失踪したわけでもなかった。電話をかわった父は、声の調子もいつもと変わりなく、そして言った。
「あのな、俺、仕事辞めてん。でな、来年金ないんやわ。何でって
エピソードA-2:父とお金にまつわるエトセトラ 其の二。
地元の子供は皆が家から最も近い公立に高校まで行って、多くは就職する。実家は農家だったので、地元の農協とは強固なコネがあった。私が高3の夏に、父が言った。
「Aコープのレジ、4月から頼んでやったから」
もちろん事前に相談なんてないが、地元ではよくある話だ。自分が緑色のエプロンをつけてレジを打つ姿は容易に想像できた。ところが私はなぜか学校の勉強がそこそこできた。で某国立大学を受けたら合格した。家か
エピソードA-1:父とお金にまつわるエトセトラ 其の一。
私の実家は関西にある、秘境レベルのスーパーど田舎だ。父は兼業農家の長男で、田舎の長男教の典型的産物。関西的にはじゃりン子チエのテツ(見た目も)。
父は正社員で外に勤めには出ていたが、皆が週休1.5日制だった昭和中~後期から、週休3日制を自主施行していたようだ。母曰く、家に給料を入れたことは1回たりとも1円たりともない。それどころか、出張前夜に上司から手渡された旅費を呑み屋で使い果たし、母が翌朝に
これから書くのは。。。
初回投稿で、
「20年ほど前から、機会があったら書き留めておきたい家族のエピソードがありました。ここ数年、そういうエピソードがもうひとつ増えました」
と書いたわけですが、
前者は、実父(80歳)ネタです。かれこれ30年近く前、故郷を離れて遠方の大学に入りました。そこで父の話を周りにすると、かなり貴重ネタとして重宝され、「いつか本にすべし!」とおだてられたので(注:本人の名誉のためにあの世に行
俺の心の叫びを聞いてくれ
…というほどのものでははありません。
仕事と育児に明け暮れつつ、でも1日7時間は寝たい葛藤との狭間で慢性疲労気味の40代BBA@東京在中です。
20年ほど前から、機会があったら書き留めておきたい家族のエピソードがありました。ここ数年、そういうエピソードがもうひとつ増えました。
基本的にひとりが好きで聞かせる相手もいないので、noteに時々書きにきます。