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「ダサい」と簡単に人に言える神経がダサい。     論✅


西森洋一、41歳、漫才師です。

真面目に書いてみよう〜  の回です。


今回は、服装に対する「ダサい」に絞って書きます。  人からダサいと言われて、腹が立ったことってないですか?

僕は「ダサいなお前!」と言われた時、腹が立ちます。

違いますよ! そうではない! そのベクトルじゃない!

「ダサいかどうかを決める権利を、何故お前だけが有しているのだ!」

と思い、腹が立ちます。

そんなことをいちいち思うのか?

思ってしまいます。

僕は世間でいうところの「ダサい着まわし」が多めの人間です。 一時期はよく周りからも指摘されました。 

鏡を見て「うわ、これはダサいわ」と、自ら思うことも多々。

しかし、人に「ダサい」と言うことはまずない。 

ファッションに気を使いまくっている人間が僕を見て「ダサい」と言ったとします。 それを受けて「いや、ダサいのはお前や!」と言い返したとします。

この場では、何処にも基準が無いので、言い合いは永遠に終わりません。

世間的にダサい人間でも、相手にダサいと言うことは可能で、、周りに誰もおらず2人だけなら、一対一で同点なのです。

もっと言うと。

「いやいや、流行りに敏感なくせに……これ知らん?マジで知らん? これ今めっちゃ流行ってるで!帰りコンビニで雑誌見てみ! 」

何%かの、流行敏感人間は、信じるはずです。 それぐらいのモロさです。

雑誌や服屋や街中で見た人の服装を真似しているだけなのですから。

僕も、真似しています。 

 してるんかい!と思った人もいると思いますが、ガンガンしています。

基準を自分で決めて、その基準に従い生きています。 「今日、イオンで見たあの人のカッコ、いかしてたなぁ、あれ買〜お〜っと」です。

本当にダサいのは、他人が決めた基準に従って生きているのに、、その基準を生み出したのは俺だ! と勘違いしている人の精神なのです。


僕は漫才をしていますが、人の真似をしている自覚があります。

元々は、今の型式の漫才は無くて、ある日やり出した人がいて、それを真似した人がいて、それを真似した人がいて、と続き……何回目かが僕です。

そして、会話するだけという新しいスタイルを生み出した人を尊敬しています。

よって、、

「ダサいな!」 を軽く人に言える人間は、立場をわきまえていないのです。


街なかでたまに見る、バイクのハーレー集団。多い時は30台ぐらい、連なって走っている。

しかし何故か……

全員、、ある一定の規律でもあるのか、服装が似通っています。


自由の国アメリカの、自由なバイク「ハーレー」のはずです。  しかし、制服かのように、集団全員が、似たような革ジャン姿。

雑誌で見る「アメリカのバイク乗り」の見た目を真似しているのです。 独自にあの服装になる訳がありません。 数々、ハーレー集団を見てきましたが、あれが全部同じチームな訳がありません。 たまたま見た、違うチームなのに、、全員同じ様な格好なのです。 

一人ぐらい、着物で乗る人がいても良いやん!


これは推測ですが、着物姿の人間は、あの集団には入れてもらえません。

その考え方がダサいねん。


僕は、インチネジと、雑な作りのアメ車が嫌いなので、日本製の大型バイクに乗っていました。

その時の僕の流行りは、、

バイクに跨っていなかったら、バイク乗りとはわからない様な格好で乗る……でした。

あの「ハーレー集団」は、バイクに乗っていなくて、ファミレスでご飯を食べてても、、

「ああ、なんか、大きいバイクでここ迄、来はったんやろうなぁ……」

という格好をしています。 

嫌い過ぎて、逆をやっていた僕も、下手したら同じ感覚なのかも知れません。

アイドリングが、安定しないねん、でも又そこが味で! とよく聞きました。

いや、ただの粗悪品やろ! 

メイドインジャパンは、その頃から思いやりのある「ものづくり」しとったわ!


全く違う話しを何故するのだ!  と思っている人も多いかと、しかし同じ話です。


この間見た、30台ほどのハーレー集団の先頭2人。 僕の乗る車の横で信号待ちをしていました。 青になった途端、アクセル全開で、200メートル先では時速150キロほど出てました。

あとの28台は置き去りです。 

信号待ちしている時も、気になり観察していましたが「俺達は自由だ!」みたいな顔してました。

雁字搦めの、隊列を組みながら、雁字搦めの服装で……。

で、青になった途端、、ドラッグレースです。

それ見て思いました。

僕は人にダサいって言わないけど……


あれは、、ダサい! 


アクセルひねったら、お婆ちゃんでも、あれぐらい加速するし。 

何を「俺の手柄」みたいに加速しとるんや!

思いました。 


そしてこの文は、論文です。 言うのが遅れましたが、論文です。

「ダサい」について考える論文です。

長々とありがとう御座いました。


おやすみなさい。






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