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【唯一続いていること】出会って13年目の夫との仲⑦〜整うバランス〜
この記事では、飽き性な私が唯一続いている夫との仲について、出会った頃の出来事と感情(13年前の記憶)を言葉にしてみています。
前回のあらすじ
イベントの抽選が当たり、迷うことなく彼を初めてのデートに誘ってしまった私は、自分の行動力に驚いていた。
バランス
社会生活を送る中で人間関係はついて回るもの。
当たり前だけれど、他人と関わるのだから、自分のバランスを崩される時もある。
もし、他の誰よりも、あるいは一人でいる時よりも、自分自身が心地良いバランスになると感じる相手がいたら、それはソウルメイトなんだと思う。
初デートは楽しかった。
私はアーティストのオリジナルイラストがプリントされたクリアファイルを買って、その時のチケットを大事に仕舞った(それは今もクローゼットにある)。
イベントが終わり、会場から外に出るとまだ明るかった。
私たちは解散せずに地下鉄に乗り、初夏の夕刻、煌びやかな都会の街を散歩をした。
流れるように軽い足取りで歩くと、お互いに補うように呼吸が合っている感じがする。
時々ふとした瞬間を記録しようと、私は動画を、彼は写真を撮った。
エスコートも、ホスピタリティもなく。
雰囲気が良いお店なんかに入ることもなく。
あるのは至極自然な空気感。
それが心地良かった。
彼と一緒に居ると、何だかバランスが良くなる。
流行りの言葉で言うと「整う」というやつ。
それは、初めてのデートにしてほぼ確信に変わっていた。
軽食を買ってベンチで座っている時に彼が撮った写真の私は、口をあんぐり開けて食べるところで、全然可愛くなんかなくすごく不細工だった。
けれど、その時の私の目がすごくキラキラしてたんだ、と随分後になって彼は話してくれた。
ガラケーからスマホに何台も変わった今も、夫のフォルダにはその写真が保存されていて、たまにその話になる。
それで、ずっとチケットは2枚だと思っていたのだが、あれ?と思いあたる節があり。
久しぶりにクローゼットを開けて見てみると、私の半券が1枚と、半券になる前の綺麗なチケットが1枚入っていた。
彼のチケットはその日彼が持っていったから、つまり、実はチケットは3枚あったことになる。
私は、案外確信犯だったのかもしれない…笑
(2人で行きたかった、という気持ちの表れだと捉えておこう)
つづく