「岐路の前にいる君たちに」
「岐路の前にいる君たちに」を読んでいる。
https://www.asahipress.com/bookdetail_norm/9784255011417/
きっかけは、こちらのくまさんのnoteでした。
https://note.com/kuma_san_note/n/na9459b21d524
僭越ながら、くまさんのご紹介されている本がなんとなく好みが合いそうとだな、と勝手に思っており、こちらの記事を読んで早速図書館で予約した。
その後、私の好きなライターさんの本棚の写真を見たときに、この本を見つけた。なにかちょっと嬉しいような気持ちにもなった。
式辞集なので、基本的にエールであると思うのだけれど、1個目から結構グサグサきます。長いですが、いきなり頭を殴られたような衝撃だったので引用します。
行政のサーヴィスを受ける、民間のサーヴィスを買うということで、知らないうちにサーヴィスの受益者、サーヴィスの消費者としての意識があたりまえになっていって、生活に何らかの支障が生じると、それを「サーヴィスの低下」として行政もしくはサーヴィス業者に文句を言う、苦情を言うというふうに対応するようになるということです。クレームをつけるというのは、市民意識が高い人のようにみえますが、じつはとても受け身な行為だと私は思います。それは「もっと安心してサーヴィス・システムにぶら下がらせろよ」と言っているにほかならないからです。
過剰に受け身になっていないか、今の自分の生活はどんなものに支えられているのか思いを馳せ、それがなくなった時、何が起こるのか、その時何ができるのかを考えること。まさにこのコロナ禍にあって思い知ったことでもある。
その他にも、教養とは、責任とは、専門家とはなど、思わず「あぁ」と言葉が漏れるような鋭い視座がエールと共に語られている。一旦本を脇に置いてしまった。
大学を卒業してもう何年だろうか。こういう耳が痛いことを言われることは本当になくなった。こういう言葉たちをそばへ置いておくことはとても大切なことだと思う。折に触れて読み返すべき言葉たちだ。
この本をご紹介いただき、ありがとうございました。
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