AI技術の応用:着想および思考実験
中国で信用スコアが導入されていることは皆さんご存知でしょう。
ここ日本でも既にAIによる信用スコアの試験的な導入は始まっているそうです。
突然ですが、心理学者であるエーリッヒ・フロムや加藤諦三氏によれば愛とは与えることなのだそうです。
最近周りで運が良い人・そうでない人それぞれを観察していて気づいたことがあります。
それは何かというと運が良い人は自分よりも周りの人のことを考えている人が多いということです。
知っている人にとっては当たり前といえば当たり前の話なのかもしれません。
人にしたことは、良いことであっても悪いことであっても返ってくることが多いのだと思います。
このことを端的に表したのが仏教の因果応報の思想でしょう。
そしてこの考えは時代を経るにしたがってより現実味を帯びてきている気がします。
技術の発達により自分に返ってくる確率がさらに高くなっているんだと思います。
そこで、遠い関係性の人に対してお金を使ったら信用スコアが跳ね上がる、という仕組みにしたら面白いんじゃないかと思います。
キリスト教でいう隣人愛の思想に近いかもしれません。
あなたの助けを必要としている知らない人に対しても施しを与えることが結果的に自分を幸せにする、という仕組みができれば理想でしょう。
そして、その仕組みは現在実現しつつあります。
具体的にはFacebook。
Facebookは今後リブラという仮想通貨を導入予定です。
世界各地には銀行口座すら持てない人が数多くいます。
そんな人でもスマホと通信環境さえあればリブラを持つことができるようになります。
そしてお互いリブラの口座さえ持っていれば国が違っても送金することができます。
実際20兆円規模で途上国への送金がなされているそうです。
おそらくですが、リブラはいいね!と今後なんらかの関連を持たせることになると推測します。
Facebookは登録の是非に関わらず個人の関係性をある程度把握していると言います(これを信じるか信じないかはあなた次第)。
これによって支援側と支援対象との間の関係性の距離をある程度予測することができます。
ゆえに全く関わり合いのない人の間で送金したということを判断することが可能になるでしょう。
そうしたときに信用スコアが上昇する、という仕組みを作ったらどうなるでしょうか。
信用スコアとリブラの価値を同一に考えたとき、それらは一種の平衡状態に向かうのではないかと推測します。
わかりやすくいうと格差がなくなるんですね。
他にも。
ある人が明らかに自分が興味が無さそうな商品を購入したとしたら(トラッキングでその人の興味・関心は収集済み)誰かのためのプレゼントであると推測できます。
そうしたときに信用スコアが上がるとしたら?
仮に悪用するためにそれをすぐ売ったら売ったで追跡できるでしょう(そもそも個人が売れる量をある程度制限すべきなのかなと思います)
さらに。
信用スコアの高い人はくじや懸賞に当たりやすくなっていたり。
これはもう既にありそうですね(周りを見てもそう感じます)。
お金以外にもいろいろ応用が効きそうな技術ではあります。
例えば。
いいことをした人がお金でなく別のものを望んでいたとします。
具体的には愛と仮定しましょう。
信用スコアが同じくらい高いAさんとBさんという二人がいたとします。
二人は互いに恋人でこそありませんが、両思いです。
二人の関係性をSNSやメッセンジャーアプリは第三者とのやりとりを通してわかっています(FacebookやLINEなど)。
Aさんの位置情報を把握したニュースアプリの会社が、その場所の付近のお店や施設の記事や広告をBさんのニュースアプリに表示したとすれば?
以前某就活サイトでAIが内定辞退の確率を予測していたというニュースがありました。
内定辞退の確率を予測することが可能なので、Bさんがその記事や広告を閲覧したりタップする確率を計算することも可能でしょう。
よって、Bさんが高い確率で閲覧・タップするであろう記事や広告をBさんのニュースアプリに表示させれば、AさんとBさんを自然と巡り合わせることなんかもできるのです(これももしかしたら実はもうやっているのかもしれませんね)。
偶然という名の必然。
無くはない話ではないでしょうか?
これを人間がやっているとしたら問題ですが、AIが機械的にやったとしたら不快感を持つ人はそんなにいないんじゃないかと思います(たぶん)。
AIは人のために使われるべきです。
決してAIのためのAIになるためではありません。
これらは全て人は与えることで幸せになれる(TakerよりGiver)、および人は互いに理解・共感されたがっているという前提に基づいて思考・着想しています。
一人でも多くの人が幸せになりますように。
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