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「地方の病院は「医師の働き方改革」で勝ち抜ける」(著:佐藤文彦)を読む

「医療従事者勤務環境改善のための助言及び調査業務」(厚生労働省医政局委託事業)の調査委員会 委員をつとめていらっしゃる佐藤先生のご著書です。

2024年に、今まで猶予期間を設けられていた業種に対しても残業時間の上限規制がかかることもあり、今のうちから対策を進めなければならないことが最初に説明されています。
特に医療業界というのは、基本的に「働くことが美徳」という風習が残る業界でもあり、他の業界とは異なる働き方改革の難しさがあります。(もちろん他の業界においても現場監督をどうするのか、といった差し迫った別の問題があることも事実です。)

そして本書では、病院で働き方改革を進めることは、経営上も有利である、ということを丁寧にご説明されている一方で、
私が感激したのは、「若い研修医達がどうしたらここで気持ちよく働いてくれるだろうか」という観点でも働き方改革を進められていた点です。
これら点については、コーチングの手法や業務時間外での付き合い方についても多く記載されていらっしゃいましたが、これから入職してくるZ世代に対して、どのような付き合い方をするべきなのかの参考にもなります。
(※ Z世代については「Z世代」(著:原田曜平)が参考になります)

GRITを持った素晴らしいリーダーが、優れたマネジメントを行い、地域も含めた周囲の組織を巻き込んだ結果引き起こされた、良いスパイラルを見ることができる本書、オススメ致します。

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