2020/9/10 国道のはじまり 日本の交通インフラ#1
今回も道路の話です。
国道
国道について、大阪国道事務所によれば
私たちの国で「国道」という言葉が初めて使われたのが、明治9年の太政官布告によって、全国の道路が国道、県道、里道に定められたときです。これらの道は、全て一等、二等、三等の三等級に分けられました。
全ての国道は東京の日本橋が起点で、江戸時代の五街道の流れをそのまま受け継いでいました。
とのことで、もともと日本の国道は
東京の日本橋を起点として、江戸時代の五街道の流れを組んで設計されたようです。
五街道
では、五街道とはなんでしょうか?
国土交通省によれば、
・1601年、徳川家康が東海道に宿駅を設けて江戸ー京都間に伝馬制をしいたのが始まり
・江戸・日本橋を起点とする幕府直轄の主要な5つの陸上交通路
・各道で伝馬制を実施。一定間隔で宿が設置され、宿には人馬の常備が義務付けられた
とあり、幕府直轄の主要な5つの陸上交通路のようです。
昔の移動は人馬が主ですから、当然一定間隔で宿が設置されたわけですね。
具体的に国道は以下の5つです。
1.東海道 :江戸 〜 京都
2.中山道 :江戸 〜 草津
3.甲州街道:江戸 〜 下諏訪
4.日光道中:江戸 〜 日光
5.奥州道中:江戸 〜 白河
(ただし、日光道中と奥州道中は宇都宮まで同じ道)
この五街道は軍事的にも政治的にも文化的にも非常に重要な役割を果たし、
明治9年にできる国道のもととなりました。
(明治9年頃からは道路だけでなく、鉄道整備もはじまり、
本格的に移動や物流に革命が起こり始める時代になっています。)
ちなみに、東海道と中山道が似たようなルートになっていますが、
東海道は軍事的な理由から橋がなかったり、利用するには少々不便な道でもあったようです。(横浜国道事務所)
五街道の前は?
またまた国土交通省からですが、さらに時代を遡ると飛鳥時代に、
律令政府による七道駅路
という道路がつくられたのが、道路のはじまりのようです。
これは畿内を起点として全国に整備された道路です。
(当然江戸ではありません)
東海道、東山道、北陸道、山陰道、山陽道、南海道、西海道の7つの道で
構成されており、東東北、北海道、沖縄を除く全国に整備されました。
今私達が当たり前につかっている国道も歴史をたどれば江戸時代まで遡るようです。
道は、兵站においても非常に重要なファクターですから今後も少しずつ取り上げていきたいと思っています。