V6の博覧強記な番組

【四半世紀のアイドルファンが想うこと★V6★ vol.24】


V6の番組の中で、例えるなら「マツコの知らない世界」の深夜版(同番組もスタートは深夜だったけど)みたいな博覧強記な番組といえば「クマグス」だろう。

ジャンルにこだわらず、その道を極めた人を招いて、その世界を覗(のぞ)かせていただく。V6がMCで、2008年から2010年にかけて放送されていた。


この番組で始めて知ったのも多い。

タイトルになった学者「南方熊楠(みなかた・くまぐす)」自身もそうだし、UMA(未確認生物)はゲストの山口敏太郎さんの知識の深さと、ちょっと人を食ったような様子が面白くて覚えてしまった。

ほかにも、深夜ならではのマニアックなラインナップがあって、飲食店などが閉店する時に入り口に貼る張り紙の写真ばかり撮っている方とか、自分にとっては厳しいけどおそらくテレビで特集したのは始めでじゃないかと思う蛾が好きな方とか印象に残っている。

ユニークなところでは、田中宏和さんという方が、同姓同名の方を集めて「田中宏和の会」というものを作ったというものがあった。調べたら、現在も「田中宏和運動」としてどんどん拡大して楽しそうに活動されていた。メンバーは皆同じ名前なので、仕事や得意分野で、例えば「音楽の田中宏和」さんといった風に呼び合っているそうだ。「クマグス」のおかげでゲーム音楽で有名なその「音楽の田中宏和」さんの顔をすぐ覚えることができたりした。


こういう番組って、司会もゲストもマニアだと、見てる方はおいてけぼりで「??」ってなっちゃうことがあり、そういう番組は「専門番組」に分類されるのだろう(好きなジャンルだとクソ面白いのだが)。

けど、V6のMCはいい意味でマイペースだったので、この道あの道の猛者たちの話も、こちら視聴者にも伝わるように自然と中和されていたと思う。知らないことにはこちらと同じ目線で感心したり、その道の方の没入具合にビックリしたり。

おかげさまで、知らないジャンルも楽しく見させていただいて色々覚えることができた。

たまたま仕事で「田中宏和」さんと名刺交換することがあって、「クマグス」のおかげでお伺いしたら、まさに「田中宏和の会」に入っている方だったということもあった(瞬間盛り上がった私に、相手の方は同じようにテンションを上げるのが大変そうでした、スミマセン)。

「クマグス」には、私の世界を広げてもらって、彩りを与えてもらっている。


いいなと思ったら応援しよう!