ドレス
私に似た人ならきっと、
そこかしこに
おなじ温度を感じて
おなじ風にゆらゆらゆられて
誰かの視界の端を
入ったり出たり
私に似た人ならほらね、
あの角にも
おなじ朝に目覚めて
おなじ月を見て眠る
おなじ季節に
おなじ秩序で
ただそれだけで
それでもやっぱり
他の誰でもなく
私は一人きりで、
夕焼けにドレスをゆらした。
【芙蓉】(フヨウ)
花言葉は「繊細な人」「しとやかな恋人」
華やかなドレスをゆらすようにいつもたくさん咲いている印象ですが、一つの花は朝に開花して夕方にはしぼんでしまう一日花。
あの大胆な咲きっぷりに、その花言葉が私には意外な気がしましたが、美しいのに一日でしぼんでしまう儚さからきているのでしょうか。