似たものどうし

「同じような子とばかり集まってないで、もっといろんな子と遊ばないと」

いつだったか担任の先生にそんなことを言われたことがあった。
そんなことを言われても、笑いのツボが違う人となんて楽しく遊べる気がしない。
あんなにケタケタ笑ってはしゃいだはずなのに、次の日にはもう、あれはいったいなんだったのかも思い出せないようなくだらないことで毎日その瞬間をつなげながら生きていた10代。
制服の胸ポケットには必ずクシを持っていて、休憩時間になれば鏡の前で前髪を直す。
必死に走っておでこが全開とかあり得ない。
走らなければいけないような時にも前髪が気になって全力なんて出せやしない。
「きのうのあれ、見た？」
「見た見た〜」
それだけで通じてしまう仲間とだけいられれば、それで良かった。

恋もそうだった。
無意識にどこかしら自分と似ている人を好きになっていた。

ずっとずっと後になって、あの頃に先生が言っていた言葉の意味がうっすらとわかるような気がしてきた。
自分が興味を持ってこなかったようなことを、一所懸命に話してくれるひとの話しはなんだかおもしろい。

恋もそうだった。
自分が持っていないような部分を持っている人にいつの頃からか惹かれていくようになっていたりするのだ。

【旨味三倍トースト】

=材料=
バゲット
オリーブオイル
トマト
チーズ
塩昆布
ブラックペッパー

=作り方=
1.トマトを一口大に切り、塩昆布とブラックペッパーと混ぜ合わせます。
2.スライスしたバゲットにオリーブオイルを振りかけ、1をのせてチーズをかけてトーストします。

違った旨味成分を合わせると更に旨味が増すという旨味の相乗効果。トマト、チーズ、昆布にも旨味成分が含まれています。
3つとも同じグルタミン酸です。
同じ旨味成分なので相乗効果とは言えませんが、同じ旨味成分を持っているので合わないはずはありません。　
トマト、チーズそして塩昆布なら間違いなくグルタミン酸の3倍効果にはなっているのではないでしょうか。
そしてこのグルタミン酸は母乳にも豊富に含まれているのだそう。この世に生まれ出た頃から私たちは旨味成分を味わっていたんですね。
そりゃ、おいしいと感じないはずはありません。
バゲットを噛むたびにジュワッとしみ出すオリーブオイルがその旨味たちをまろやかに包み込んでとってもおいしいです。
今夜はさらりと飲める麒麟淡麗グリーンラベルとともに。

簡単なのに期待以上おいしかったおつまみに今夜もごきげんです。