神田伯山独演会於御園座
おはこんばんちは
皆様いかがお過ごしでしょうか
これは記憶のメモとして残そうと
たまーに開いて書いてます
今回のお話は神田伯山先生の独演会のお話
先月だったか先々月だったかTwitterを見ていると
ふと目に入ったツイート
「神田伯山独演会 於御園座」
三度見した
過去に2回ほど神田伯山の講談は聴きに行きましたが
独演会はなかったもので
これはもう死ぬ気でチケットを取ろうと。
チケット販売当日
幸いにも販売されてる最前列でのチケットが取れました。最前列といっても9列目。
9列目より前の人はどんな人なんや……
と思いながらも十分すぎる席
演目は予め決まっていて
赤穂義士伝より
・安兵衛駆け付け
・安兵衛婿入り
・荒川十太夫
でした
講談や落語は趣味で聞くものの歴史にはめっぽう疎い私はこれは予習がいると、以前購入した
「神田松之丞 講談入門」
という本の中に神田伯山が持っている演目のあらすじが書いてありまして、ちょうどその中に赤穂義士伝が入ってました。
これはちょうどいいと思い予習も兼ねて読みました
その演目だけ
大体のことはわかってもこれは誰だ?みたいな人ばかり調べてもあまりパッとしない。
もうこうなったら本当に大まかな話だけ理解して
あとは神田伯山先生の口から出る魔法に身を任せようと思いました。
そして待ちに待った独演会当日
ディズニーリゾート行く日の前夜とか向かってる途中にどんなアトラクション乗ろうかなとかどんなカチューシャしようかなどこを回ろうかな何を食べようかななんて心を膨らませていたあの若い頃。
今となっては講談に心を膨らませ、まるでディズニーに向かう子どものようにワクワクしました。
歳をとったのか、趣味が変わったのか、現実を見るようになったのか。
理由はわかりませんが25歳になっても心が弾むほどの楽しみがある幸せを噛み締めました。
ちなみに御園座も初めてだったんです。
歌舞伎も少し興味があって一度は歌舞伎を見に御園座へ来たいと思っていたのですが
こんな形で、いい形で、私の好きな講談師のお話を行きたいと思っていた場所で聞けるなんて…
御園座の前に着くとでかでかとポスターが貼られておりました
圧倒…最高…無理…
めでたい朱色で染められた御園座に足を踏み入れて
いよいよ始まりのブザーが鳴る。
開口一番の前座は以前神田伯山の講談を聞きに行った時にもお聞きしたことがあること馬(ことば)さんという落語のお話
若いながらに(勝手に若いと思っていますが)淡々と聞き取りやすい調子で話し始めると
あ!これ進研ゼミでやったやつだ!!!の如く
あ!これ落語の本で読んだやつだ!!!牛ほめだ!!!!!
と大喜び
浅い知識の中で落語は聞き漁ってますが
それが功を奏したのか
とっても嬉しい気持ちに。
だって今までの前座私の知識浅いせいで知らんやつばっかだったもの!!
牛ほめというのはアホな与太郎が父に教わった通りに家を褒め、台所にぽっかりあいてしまってる穴に秋葉社のお札を貼ると火除けにもなるし穴も塞がるよとアドバイスすると家主は喜んで与太郎にお小遣いをやります。
もっとお小遣いをもらおうと別の家の牛を褒めに行ったところ父に教わった通りの褒められる牛はおらず牛のお尻の穴を指差し秋葉社のお札を貼ると火除けにもなるし穴も塞がるよと言ってしまうなんともアホらしく可愛らしいオチのあるネタのお話。
もう知ってる演目だってなった瞬間本当に嬉しくて、「あ、私も落語趣味にできるくらいの知識は少しずつついてきているんだな」とちょっと誇らしげになりましたね。まだまだですが。
さて、前座が終わりこと馬さんが下がると
かったるそうな疲れてそうな猫背で首が前に出てなんともいい雰囲気を醸し出す神田伯山が登場
もう好き。
かったるそうな猫背って好きなんですよね
しゃーなしやったりますか、、、といった調子の歩き方。たまらん
そしてお話が始まるわけですが本人曰く
御園座での講談は今までになかったそうで記念すべき日に居合わせられたことがとっても嬉しい。
そして神田伯山先生(以後先生)が今回講談初めての人ーって聞いたら意外と多いもので。
私より遥かに年配の方が多いのですが初めての方も全然いるんだと安心。
じゃあちゃんとやらなきゃ…と冗談もそこそこ
本題へ入っていきます。
赤穂義士伝自体も私は全くの無知で何も知らないのですが、見込んだ通り本で読んだあらすじよりも
遥かに面白い。
先生が本で「駆け付けからの婿入りをやるとグッと面白くなる」という意味がわかりました。
飲んだくれの安兵衛の果し合いを見て惚れたお嫁さんの父の褒めっぷりといったら面白いこと。
途中のババア()とのやりとりも声出して笑うほど面白くて、舞台が高田馬場ということもありダジャレ込みネタ込みの現代の人にもわかりやすく噛み砕いた講談で。
やっぱりこの人は現代の人を昔の時代に連れていく力があるなと。改めて思いました。
興味ない人でも引き込まれる魅力があるんです。
話し方なのか、声色なのか、彼の性格故なのか。
どれをとっても才能としか言いようがない。
こんな26の小娘にですら好かれるんだから。
そして安兵衛が亡くなってからの荒川十太夫のお話
駆け付けと婿入りで笑った分荒川十太夫の時は照明も暗くしてしんみりとした人情系のお話で尚更惹かれました。
何回聞いても面白い。
先生のためだけに東京の末広亭に通いたいレベルです。
東京の人は先生のお話が頻繁に聞けるのかと思うと羨ましくてしょうがない。
畦倉重四郎からどハマりした先生の講談
今回も最高に面白かったです。
聞けば聞くほど恋に落ちます。
次愛知で開催されるのはいつかしら。
やらないのなら東京まで聞きに行く所存。
御園座での神田伯山の独演会。参加できて本当に最高でした。
長くなりましたが読んでいただいた方ありがとうございます。
また気が向いたらこちらに書きます。
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