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細川興元の家臣・岡野久蔵の剛勇

細川興元は細川藤孝の次男。
細川忠興の弟です。

今回はその細川興元の家臣・岡野久蔵が大坂の陣でめっちゃ頑張ってる話。


『日本戦史』第百七十五 細川興元ノ士岡野久蔵ノ剛勇


五月六日合戦の時入り乱れたる中なれば細川玄蕃興元我鉄砲頭を目の前に撃たれ首を大坂方に取られたる所を岡野久蔵と云ふ小姓玄蕃へ断り追いかけ其首を奪返し剰へ其敵を打んと烈しく掛り候所敵耐忍(こら)へす柵の中へ飛入る久蔵追付敵の指物に取付引合其指物を奪取敵は逃延びたる故奪返したる首と指物とを玄蕃に見せ手柄に成(大坂夏陣推察記)

『日本戦史』第百七十五

ざっくり現代語訳


五月六日、(大坂で)合戦で混戦状態の中、細川玄蕃興元の鉄砲頭が興元の目の前で撃たれ、首を大坂方へ取られてしまった。
そこへ岡野久蔵という小姓が玄蕃へ断りを入れ敵を追いかけ、その首を奪い返しあまつさえその敵を討たんと激しく攻撃をかけたところ、敵はこらえられず柵の中へ飛び込んだ。
久蔵は追いつき敵の指物に取り付いて引き合い、敵の指物を奪い取った。
敵は逃げ延びてしまったため、奪い取り返した首と指物ふたつを玄蕃に見せ、これが手柄となった。

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