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『おむすび』第28回 思っていたことは言ってしまった方がいい

 『虎に翼』では直道がそう言っていましたっけ。それで済む話だった。

アイドルプロモを受信料で作られましても

 比較してはいけないと言われつつ、どうもしてしまうと。
 法律用語を饒舌に話していた『虎に翼』の寅子と比較すると、セリフの量も、語彙力も、十分の一以下なんじゃないかと思えます。ごく短いフレーズをぼそっというだけ。それだけスケジュールが厳しいのかもしれませんが、それでよいのでしょうか? 不自然な無言のアップが多い。誰かと並んでいる場面が少なくて、ヒロインだけデカデカと画面に写っていることは多い。そういうアイドルプロモみたいなことを売れっ子でやろうと、案外数字は取れません(そもそもNHKでそこを気にするなって話なんだが)。評価はもっと取れません。

 そうそう、主人公と同世代役者をあえて見栄え良く撮っているように思えないんですよね。『どうする家康』でも感じた懸念です。訳ありNHKドラマはそういう芸能事務所に気遣いしすぎたことをやらかしますが、それでいいと思っているんですか?

栄養士になるドラマなのに?

 冒頭で違和感があったのは、ヒロインがベッドの上で何かを食べている場面です。起き上がってテーブルで食べるようにはできない諸事情があったのでしょう。何を食べたのかな。そう思っていたら「おばあちゃんのスープ」とセリフで語られました。
 ここで違和感がある。
 栄養士になるというドラマだったら、ここでスープを飲むところをじっと流すと思う。何が入っていて、それがどうして体を癒していくのか。そこを描いてもいい。
 ただ「過労」と片付けるのもおかしな話で、たとえば月経前の貧血など、具体的な不調と倒れたことの因果関係があってもいいと思います。

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