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文化簒奪に加担しないで

 ショッキングなことがX(旧Twitter)で知りました。

 知里幸恵『アイヌ神謡集』の奥付けにおいて、補訂者である中川裕氏が大きく掲載され、知里幸恵よりもずっと大きくなっているということ。

 出版社側の“意図”はなんとなくわかる気はする。あの『ゴールデンカムイ』で監修している先生を前面に出した方が売れるかも。手にとってもらえるかも! そういう“意図”があるにせよ、こんなことはしてはいけません。

 著作権が切れたとか、いろいろ理由は後付けできるでしょう。しかし、こういう誤解を与えるようなことをすることそのものがまずい。
 なぜか日本では「誤解を与えた」だの「理解していただく」だのいうけど。そもそもが誤解されたり、理解されないようなお粗末なことをすることがまずいのでは?
 李下に冠を正さずというでしょうよ。

 このような奥付けでは、和人がさんざんしてきたアイヌに対する文化簒奪に見える。誤解も何もあったもんじゃない。そういう歴史の積み重ねがある。アイヌの名前を奪い上書きしていたことを連想させる時点でいけない。どうしてこんな無茶苦茶なことができるのか。
 岩波書店の信頼性を落とす。あまりに非常識な対応に思える。

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『ゴールデンカムイ』アニメ、本誌、単行本感想をまとめました。無料分が長いので投げ銭感覚でどうぞ。武将ジャパンに掲載していました。歴史ネタでより楽しめることをめざします。

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