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『らんまん』第129回 この時代に生まれたからこそ

 万太郎に理学博士になれないかと持ちかける波多野です。

槙野万太郎、きみは理学博士になるべきだ

 なんでも学位令が変わり、大学や大学院卒でなくとも本人の実績、論文、学識が認められれば博士になれるとか。帝国大での審査を通ればよいとのこと。徳永名誉教授と波多野の推薦さえあれば通る。そこまで手応えがあってこそ、波多野は持ちかけてきたのです。慎重な彼らしい手回しといえる。あとは万太郎の意思ひとつだと。

 万太郎は思っても見なかったことに呆然としてしまう。そして断ろうとする。これが彼の面倒なところですが、完璧主義者なんです。立てた目標が高過ぎて、いきすぎた謙遜みたいになる。二十歳で立てた日本中の植物を明らかにして図鑑にするという目標がかなっていないから、断るそうです。めんどくさい。でも彼らしいといえばそう。

寿恵子の異変

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