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『虎に翼』第101回 はて? 結婚の意味とは?
寅子は轟から遠藤を紹介され、キョトンとしています。怯えたような目で戸惑っている遠藤。思い詰めたように「お付き合いしている」ことの意義を示す轟。遠藤は出版社で編集をしており、遠藤の友人を弁護した縁で知り合ったとか。轟が「時雄さん」と遠藤を呼び、「太一くん」と轟を呼び返す遠藤。そこには親愛の情があります。轟は二人の関係を嘘で取り繕いたくなかったのだと轟は語ります。
よねは万人に塩対応、そして正解を出す
そこへよねが帰ってきて、あきれたように「また来てたのか、遠藤も、お前も」と言います。轟はよねのその態度は一生治らんのかと呆れています。よねはある意味平等なので、万人に対して無愛想かつ塩対応なんですよね。よねがここで精一杯気遣っていることは、その目線でわかります。轟と遠藤の関係を鈍感な寅子が知った。なんかやらかしてないか? そう警戒しています。轟の態度からとりあえず安心するよね。
寅子はここで、遅くなってしまったと言いつつ、花束を手渡します。寅子は改めて、よねが弁護士になったことがうれしいと言います。
よねはかつて、寅子が弁護士になった際、家に飾られた花を見て「花だらけだな」と言っていました。そしてその席で、己を曲げずに弁護士に挑むと寅子に宣言していました。寅子はよねが己を曲げなかったことを褒めていた。そして花を持ってきた。
自分を理解する寅子はいいやつ。そう思いたいけれども照れてしまう。遠藤が梅子といい、いいお友達をお持ちだというと、よねは否定にかかります。こいつが来る時は、自分に話がある時だと。轟はそんな言い方はないだろうと言います。しかし、寅子は「ドキッ」としています。図星か。
思えば大学時代の轟はやんちゃで空気を読んでいませんでした。よねもそう。よねは変わらず、轟は変わったのだと思えます。
寅子もまた、己を理解するよねに納得し相談します。その内容は航一からのプロポーズについて。遠藤はここで「おめでとうございます」というものの、よねはちょっと呆れているような目つきになります。轟はあまりうれしそうじゃないと言います。うれしいのはうれしいけれど、寅子は疑念があります。今更結婚する必要はあるのかと。
子どもを作るわけでもない。
支え合うにも経済的に自立し合っている。
それぞれの家族もいる。
それなのに結婚する意味は何? 見出せないのだと。
よねはここでズバッと言い切ります。むしろ気にしているのは、轟と遠藤の気持ちのほうかも。
「それを私たちに話してどうなる。相手に今の言葉をそのまま話せよ」
よねはアロマンチック、アセクシュアルのような気がしております。結婚なんて縁がないと割り切っていても不思議はないし、轟と遠藤にとってはそんな「贅沢な悩み」を話すなと。用が済んだなら帰れとさらに追いやるよね。客観性と知性の塊なので、ズバリ正解は出してきます。その言い方がいつも悪いだけです。
ここでやっと寅子は、轟に自分の過剰反応を謝ります。轟は謝って欲しいわけではないと言いつつ、遠藤と二人で困惑したような苦笑いを見せています。寅子も反省しつつ去ってゆくのでした。
遠藤のほうをみて、ニコッと笑う轟。こうしていつも彼の気持ちを気遣っているんでしょうね。
結婚の理由
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