【漫画】『俺物語!!』14巻が出ていました。連載再開?
こんにちは、ごみくずです。
レビューは有料表示になっていますが、全て無料で読めます。
無為なコメントを避け、本当にコメントを残したい人用にコメントのみ有料としているので安心して全て読んでいただければ幸甚です。
とは言え、面白かった、役立った、と思ったらどうぞ応援の気持ちでご購入を頂けると私も励みになります。
しかし、何もないとストレスと孤独で禿げ身になります。
さて、冗談はさて置き、本題に入りましょう。
私の好きな漫画の10指には入りそうな作品『俺物語!!』の続編が4月に発売されました。
高校編が完結した13巻が発売したのが2016年11月ごろ(※DMM.com配信日)だったので、実に7年半ぶりになるでしょうか。
14巻は大学編です。
ファンとしては待望の新刊なのですが、内容をざっと説明しますので、気になったら皆さんも買って読んでみてください。
連載再開したのか?
結論から言うと、この続編14巻は読切を纏めたもので、連載作品ではないんですよね。非常に残念です。連載とまでは行かずとも、年2~4回くらいのペースでいいので再開して欲しいです。
ただ、読切だとしても「俺物語は裏切らない!」と確信する最高の面白さでした。
作品の魅力おさらい
さて、人気作故に改めて語る必要もないような名作ですが、
ご紹介に当たり私的に感じる作品の魅力を箇条書きしていきます。
共感する方もいるでしょうが、共感しない方もいると思いますので、まずは否定しないで読んでいただけると嬉しいです。個人の感じ方なので。
【作品の魅力】
①純粋で人を試すような思考にならない、真直ぐな猛男が綴る素朴な独白
好きな女性の前では猛男でも「かっこつけたい」と思ったり、大和に振られてしまうのではないかと不安になったり、自信が無いが、その気持ちも素直に独白しながらも、「それでも大和に何かしてやりてえ」となる。
猛男のピュアな独白が『俺物語!!』の魅力であり、
恐らく作品の名前も、この猛男の独白の中の一人称である『俺』を指しているのではないかと思います。
②猛男の周囲に集まる人物に嫌な奴が居ない
作風もありますが、これは猛男が嫌な奴を近づけない言動をしているからでしょう。巨大な筋肉質の厳つい男だし当然と言えば当然ですが。
③価値観の視点が高い猛男の、見えない箇所を支える砂川との友情を超えた互いを補うような、夫婦にも見えけどまた違うような絆
猛男を良く知る砂川は、猛男の真直ぐさを信じており、また猛男が大らかで足元にあるような人の細々しい一面が見えていない点を知ってさり気なく補ったりと、『親友を超えた絆』を見せる所が非常に魅力的です。
独白する猛男と、その隣にいる独白しない砂川。
猛男が砂川を見直し、更に信頼を深めたのは、今まで自分の好きな女子の心を奪っては酷い振り方をしていた砂川が、何故彼女達を酷い振り方をしたのか理由を知った時からでした。
④女性と接する事で、人の秘めた想いに気付き成長する猛男
大和と心を通わせ、恋のライバルなど大和を失うような気持ちに駆られて、自分が今まで知らなかった自信の無さや恐怖を認識し、猛男を愛する女性達の秘めた想いを知る事で、逆に大和の秘めた想いに気付き愛が深まる。
また、誤魔化す事はせず、自分に驕らず、常に主体的に考えて人を恨んだりしない。
⑤猛男の天然や筋力を利用した『俺物語ギャグ』
ツッコミ役は砂川。
例えばこういったノリで笑いを差し込んできます。
その他にもあるのかも知れないですが、ざっとこの辺りは共感してくれる方も多いのではないかと思います。いかがでしょうか?
なんか想い出して脳汁がでてきた、という方が居たら、改めて最初から読み直してみた上で、最新の14巻も買ってみてはいかがでしょうか?
14巻のポイント
振り返れば、前巻の最終話は、高校の卒業式でした。
ラストシーンで猛男が自分の想いをピュアでシンプルな言葉で綴る場面は、『俺物語!!』の作品の魅力が集約されていました。
もし読んでいない方で、興味が湧いた方は読んでみてください。
連載時終了時から大分時は流れましたが、最新刊は大学入学から。
砂川も大和も健在です。
高校編の終了から数年経っていますが、考えてみたら連載開始の頃の猛男の携帯電話はガラケーでした。それが現在はiPhone風の形状。
インスタをする所がとでも大学生活をエンジョイしてますね。
Twitterじゃないのが安心しましたw
そして、相変わらずの大和さん。猛男にベタ惚れです。
そして、ここからが本題の、14巻のポイントです。
話のポイントとしては大きく3つあり
①猛男たちの大学入学。そこで再会した小学生時代の旧友『やっちん』への猛男の後悔
まず冒頭の回では、小学校時代の旧友『やっちん』と再会を通じて、猛男の成長が描かれています。
見るからに真面目で優しそうなやっちんには、当時『近藤さや』という好きな子が居ました。
②猛男と砂川の兄弟同然の付き合い。そして大和の寮生活
1話目の最期に、砂川家(姉除く)と剛田家の入学祝いの食事会が描かれます。
砂川家と剛田家が、互いの息子を通して支え合って生きて来た絆を感じられる味わい深いエピソードとなっています。このシーンはかなり見所です。
③冬のバイトとサスペンス風俺物語ギャグ
後編では、やっちんが話を持ってきた条件の怪しいアルバイトによって、三人はサスペンスのような体験をします。
以上が、『俺物語!!』最新巻の内容です。
しかし美味し過ぎて怪しい条件にスキー場近くのペンション。
かまいたちの夜を想起しました。
5日間、3食付き10万円といったら、1か月稼働が20日で計算したら40万円なのでどういう価格設定と部屋数なのか気になりますが。
感想サイトを見ると、後半のサスペンス回の展開がいつもの俺物語と違う為違和感を感じる方もいるようですが、基本的に俺物語です。サスペンスしてませんw
…いや、最期の人形の所は仕組みが分からんからある意味サスペンスかw
猛男の「死」まで読みたい
連載が終わってから、数年経過したとしても、定期的に読切を掲載してくれて、楽しませてくれる集英社さんと作家の御二人には感謝しかありません。
ただ、個人的には、
高校編では描かれなかった砂川の恋と自立、
社会に出るにあたっての就活とそれぞれの自立、
そしてそれでも一緒にいる砂川と猛男と大和、
更にその先の砂川と猛男の築いた家庭の姿、
出産妊娠、
子育て、
親の死、
そして互いの死、
…等、この三人を中心として読みたいテーマは多々あり、彼等が「自立」と「孤独」というものにどう向き合い、どう乗り越えていくのかが非常に興味があるので、是非連載を再開していただきたいのですが、やはり『高校生活』という幻想的な世界を終焉として綺麗に終わるというのが作者の意向なのかもしれません。大学生活編で、既に将来を見越して資格勉強に忙しいという現実感が漂っていますが、大人になると更に現実的で嫌な事も描かざるを得なくなりますからね。猛男はガードマンになるのか?と言ったらならない気もしますし。猛男は政府高官向けのテロ対策をする会社とかに入ってSPとかをやった方がその能力を活かせる気もしますしね。
このように、続編への妄想は膨らみます。
しかしながら、読者が読みたくとも、原作者や出版社を含めた作り手側が決めた事が全てなので、我々読み手は希望するべくもありません。
それでも「この続きを読みたい」と思わせる作品の魅力。
今回の続編はその気持ちを更に増幅してくれました。
永遠に続いて、猛男たちの人生を見せて欲しいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?