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碇
2023年6月6日 20:27
転がった缶チューハイに足を取られて倒れ込んだ。部屋に充満したパブロンの匂いに吐き気を催す、午前2時だった。 バイブレーションが2回鳴って携帯を開く。目に映ったのはTwitterの通知。時計の秒針がうるさかった。目を閉じたら、そのまま現実からログアウトできそうだ。 お前のこと、金属バッドで殴りたい。頭を思いっきりぶん殴って、血が出るまでぶん殴って、殴って殴って殴って殴って、ぐちゃぐちゃに
橘 春
2023年6月6日 17:21
ゆっくりと傾く地球に合わせて、千夏の肩へ頭を預けようとしたときだった。死や、虹や、愛について分析した本を読んでいる千夏の眉毛が歪んだ。彼女がすっぴんではないことに気がついて、僕は声を上げた。千夏はため息をついた。どうやら、僕は疲れているらしい。 僕は惑星か、惑星だとすれば土星か、と訊いた。千夏は瞼を輝かせながら「あんたは惑星になれない」と言った。惑星になれないことを知った僕の脳は、混乱して、揺