大庭家の妻そして母親 について
大庭家の夫大庭徹雄は、梅子の友人達の前で妻を
見下ろすような事を言っていた。
それを目の前にしても微笑する妻梅子(平岩紙)
しかし家でも長男が、歩き方の遅い母親に
「鈍臭い」
と言うようになり、梅子は思った。
「別れたい嫌いな夫に似てしまった!遅かった!」
※ドラマ中、その時には言っておりません。
次男、三男ならまだ間に合う。
夫には愛人という存在もあった。
弁護士の試験の日に梅子は三男だけを連れて家を飛び出す。
「お母さんの作るおにぎりが大好き」な三男光三郎
たしかに剣のある他の家族に比べたら可愛い息子。
大庭家族会議
ある日、元山すみれという依頼人が寅子の家庭裁判所にやってきた。
「遺産を全部愛人に譲る」という遺書を持って
どうにかならないかという話だった。
そしてその家族が集まるとそれは寅子の学友大庭梅子の家族だった。
なんやかんやあって、結局浅はかな元山すみれの策謀は轟とヨネ子コンビの調べであっさり却下。
しかし
「これからよ」と梅子の言う通り
亡くなった夫の遺産について、未来についてそれぞれが勝手な事を言うのであった。
初めは長男が
「遺産は全部俺の物!」
と言っていたが
それはおかしいという話しになり
「光三郎(三男)が遺産を貰って私は光三郎と梅子さんから面倒をみてもらいたい」
とお義母さんが言い出す。
孫の中の長男って自分の息子に似てるじゃないですか?長男が1番好きなのかと思った。
しかし長男の嫁がいけ好かないらしい…
お義母さん、孫が結婚をする時にどうしてた?
徹太の嫁ってそんなに躾がなってないのか?
皆の前で孫の嫁、さらに自分の息子の嫁を叱るお義母さん。
誰も面倒を見たくなくなる。
大庭徹雄の躾も…あれで良かったのか…
一応光三郎が
「おかあさんをもういじめないなら…良いよ」
よく考えたら梅子の気持ちを聞かずに言う光三郎。
優しいのか何だか?の分からなさがここで既に出ていた。
ところで次男大庭徹次。
梅子の事をずっと憎んでいた。
梅子が10日間家出をしていた時から狂っていたそうです。しかし光三郎によると
「一緒に行こうって言ったらヤだって言ってたじゃないか」
だそうだ。戦争で兵士になりPTSDになり酒乱で人生が狂ったのかと思いました。
「お国のために戦争に行ったから!僕も財産を貰いたい」
とも言っていた…よく居るダメンズ的な次男でした。
いや、兄弟なので貰える筈なんですけどね。
考え方というか、自分を駄目にした?理由をいちいち言いたいらしい…
ところで梅子さん、お母さんですよね。
1度も怒っていないんですけど…
夫にもそうだった。
愛人がいるって知った時…家出をしたけど
「嫌いな旦那なので別にいいわよ〜私にはまだ可愛い息子がいるからね〜」
と思ったのか妻の座をそこで降りようとした。
※梅子さんは、ここで1回投げ出してますね。
だが帰ってきて倒れた夫の面倒を見る。
お義母さんが「面倒をみられるなら梅子さんよ」
と言った時も困った顔をしていただけ。
良妻賢母ってそういうものか。
「困ったわ嫌だわでも私がやらなきゃね」
ですか。
だが今日は光三郎の裏切り?を知る。
光三郎がスミレを愛していると言うのだ。
やっと気付いた梅子さん。
良妻賢母で頑張り、みんなから良い嫁良いお母さんと呼ばれるはずだと思っていたのだろう。
全部私に押し付けてみんな好きな事をやってるじゃんと、梅子は瞬間的に感情崩壊になったが
「育てられなくてごめんね
でもお互い誰かのせいにしないで
自分の人生を生きていきましょう
ご機嫌よう!」
といつもの梅子に戻った。
そこなんですよ…
本当はみんなから好かれたい人だから
みんなから頼りにされたんでしょう。
旦那は梅子の事をおそらく
当たり前にそこにいて
当たり前に家事全般を完璧にこなし
家庭を守るのだ。
だが最近弁護士になりたいなんて言いやがって
たかが女のくせに仕事で俺の横に並ぶ気か?
ふざけるな。女は男に黙ってつかえるものだ。
しかも色気も何も無いつまらない女だ
と、言ってませんがしっかりと水商売のようなスミレを愛人にしていたので、そう思っていたとしたか思えない。
しかしスミレってもっと愛嬌があって
男よりも私は何〜も知りません。わかりませーん。
という女であるはずなので
こんなにきつい感じで出しゃばるかな?と私は思いました。
女は愛嬌
これって亭主関白の旦那が大好きな格言?ですから
※田舎は特にですね。
そして亭主関白では無くても
これは男達から割と(言わなくとも)普通に求められる。
それに光三郎も、スミレを好きになったんだけど
ソレじゃお父さんと女の趣味が合っていたという事になる。
息子って普通、お父さんの女に手を出すか?
色仕掛けと言う視聴者はいるかもしれないが
「お母さんのために僕はそんな事はしたくない。
駄目なんだ」
と退けられないという事は光三郎は
多分どんな女にもコロッといきそうな気がする。
結局そうであったか。
だけどね梅子さん。
梅子さんは、どういう息子がお望みだったんですか?
道男が言っていた
「良い人間じゃないと助けないんだろう?」
の言葉が蘇る。
どんなに冷たかろうが、すさんでいようが
女にだらしなかろうが
息子は息子だろう。
と、思いますよ…
大庭家から退散をするらしいが…
がまんして我慢して…
限界って本当に、本当は夫とも息子達ともしっかりと向き合って無かったんだなと思った。
1番次男が気がかりでは無いか?
アル中依存を治す病院に連れていってやって欲しい。
いきなり放棄?
《復讐》みたいですね。
不出来な子供ほど可愛いという世の中の摂理があるらしいが、梅子にとってはどうでも良いのか?
今日はそんな事を思いました。
争いの激しい財産の事はともかく、もうちょっと息子とは距離を取りながらも相談に乗って欲しいものです。
失敗作?を放り投げた母親はまずいでしょう。
「お祖母ちゃんっこなのよ」
と言うのも…哀しすぎる。
息子を怒らない優しい母では無く
何でも我儘を言うお義母さんを、息子達が好きだとはね…
※加筆修正致しました