Road To 音大⑤作品アドバイス~準備編
そんなわけで、ベース演奏を再開したことをきっかけに音大のオープンキャンパスに行ったら、2週間後に作品を聴いてもらってアドバイスをもらうことになった。
音大を再訪するにあたって、ぼくは
「何でこんな約束しちゃったんだろう!こてんぱんに言われたら耐えられない!」とウジウジしながら、
「どの曲を聴いてもらうのか?」を決めるために、昔作った曲たちとしっかり対峙する必要があった。
ぼくはたぶん20代で200曲くらいは作ったけれど、最終的には
「そろそろ音楽をやめる時期かもしれない」と思った1999~2000年に、
「売れたい」とか「デビューしたい」といった
「人からどう思われるか」を無視して
「真剣に自分が本当にいいものを残したい」と作った曲達が一番好き。
歌が入っているものもあればスーパーで流れるBGMのようなメロディが入っているものもあった。
聴いてすぐに驚いた。
音楽ってすごいなぁ。
曲にこめたメッセージ
当時住んでいた築50年超の木造アパート
歌ってる女の子への恋心
演奏アイデアが思いついた瞬間の興奮
聴いた瞬間にいろんなものを思い出させてくれた。
何度か涙もドバーっと出た。
時には嗚咽すらしてた。
過去の自分と対峙して思ったのは、
誰が何と言おうと、
「ぼくはぼくが作る音楽がとても好きだ」
それを強く再確認させられた。
そして曲を支えるぼくのベース演奏。
度肝を抜かれた!
は言いすぎだけど、想像してたよりずっと上手かった。
他の人にとっては何の変哲もない
「普通の演奏」かもしれないけど、
ぼくの今の演奏は到底「普通」レベルにも達していない。
「ぼくのベースってこんなにかっこよかったの?」
またこんな風に弾けるようになりたいなー
ぼくは2000年のぼくに憧れた。
聴いてもらうならこれだな、という数曲を中心に、
10曲ほど(多い!)USBメモリに入れて持参した。
受験イベントの一環だったので、
午前中に楽典:音楽理論と聴音のレッスンも受けてみた(有料)。
ぼくの志望学科では聴音の試験は無いから完全な冷やかし受講。
楽典が終わってほとんどの生徒はいなくなって、
先生からも「え?聴音受けるんですか?」と尋ねられた。
「冷やかしです、冷やかし」
照れながらもちょっとだけ自信はあった。
(10分後)聴音むずかしい~
一緒に受けてた女の子の耳がすごく良くて、
1人1人当てられるときには
「難しいのください!」とリクエストしてて憧れた。
ぼくが間違えそうになると首を振ってヒントをくれた笑
やっぱり音大はこういう選ばれた才能が来るべきところなのか?とも。
調音後にまた学食でお昼を食べた。
アドバイスまで2時間ほど時間があったので、徒歩5分の地の利を生かして自宅に帰ってお昼寝した。
いよいよアドバイス。ヤバい、超ドキドキする。
(次回へ続く)