『ブラックホーク・ダウン』感想
ここ最近、客とのLINE晒しで人気になった屈強な黒人男性ちゃんこと屈強な夜のお姉さんが、日常生活で死ぬほど辛い思いをしているときに戦争映画を観て気分を上げているという。彼女曰く同じ死ならば兵士のようにかっこよく誰かのために何かと闘って死にたい、という気持ちになって明日への活力とするようだ。ということで屈強な黒人男性ちゃんオススメのブラックホークダウンを観た。
ほんの1時間くらいで終わるソマリア民兵の副官を捕らえる作戦だったのにブラックホークダウンが墜落してしまい1区画に閉じ込められてしまうアメリカ軍のお話。
以前見たときの感想はソマリア人がゴキブリみたいでひどいな〜みたいな感じだったのだけれど、、、今回は黒人男性ちゃんが念頭にあったことにくわえ、昨今の政治状況とかの影響もあるのか、兵士たちの方に感情移入することができた。あと、あれから戦争について興味を持って戦争作品を何個か見たこと、とりわけオサマビンラディンの殺害作戦をしたDEVGRUのメンバーの本を読んだことも大きい。
兵士たちのあり方、自分たちは優れたグループと最高の仲間に囲まれ、強い絆によって困難な作戦を物ともせずに遂行する、それらのヒロイックな感情は、生死に重要な意味を持たせてくれるんだと思う。
アメリカと言う国はとても面白い。彼らの言葉や考え方から見ると、命を賭ける価値のある物のように見える。
それに屈強な西洋人男性たちの揺るぎない身体への信仰に似た信頼とそれを世界をより良くするために行使したいという欲求など、とかく男性性というものが忌避され、政治的正しさから星野源という男だか女だか分からない(実際、星野源に似てる女も多い)男が持て囃される時代に、自らの力によって何某かに奉仕する精神にあこがれる気持ちはすごい分かる。
「この世界の片隅に」の、戦争にただただ圧倒され、その中で為すすべもなく大状況に甘んじる精神とは真逆の精神を屈強な西洋人男性は持ち合わせている。仲間のために、家族のため、国のため。そして新しい月曜日を迎えるために。