親の悩みは尽きない?
気持ちはわかる!でも、………
教員を退職して3年ぶりに学校に時間講師として戻ってた。久しぶりの教室に新鮮な緊張感と楽しさを感じる。
学校を離れていた3年間は子どもの不登校や学力不振、子育てなど、保護者からの相談員を。
小学生保護者からので多いのは「登校渋り」と「学習不振の相談」。中学・高校生では、さらに「子どもが勉強しない。進学が心配」という相談が増える。多くは子どもの振る舞いに右往左往する親の相談。
まとめると
親の願い通りに「子どもが学校に行ってくれない、学力が伸びない、勉強してくれない、育ってくれない」という相談。
親として「自分の子どもは、人に優しく、元気で運動が得意で、進んで勉強し成績成績もよく、評判の高校・大学に進学してほしい」という気持ちは理解はできますが、(私も人の親なので)ハッキリ言って我儘。
「こんな我儘な相談が本当にあるのか?」と思う人も。よくある相談。
願い通りに子どもが育たない理由として「まず先生が悪い、学校が悪い、母親が悪い、父親が悪い、……子どもが悪い」と多くの親が。
「我が子がこうなっている。どうすればよいか。」答えを直ぐに教えて欲しい。電話口から親の気持ちがひしひし伝わる。
直ぐに「子どもを変えるためには、親自身が変わる必要がある」と言いたいが、聞き入れてくれるよう順序立てて説明を。(簡潔に表すと以下の4つ)
❶子どもの話を聞いてあげて。子どもにも、それなりの理由がある。
❷勉強は「分かる・できる問題」をまず取組む。分からない・できない問題をさせるのは時間の無駄。
❸タブレット等、あらゆるツールを活用する。効果を上げるために、効率化を考えるのは当たり前。
❹短時間だとしても取組んだ過程を褒めてあげて。褒められると誰でもうれしい。
担任だった、まだよき時代「子どもが本を読まない。マンガやTVゲームをいつもしている。」という相談をよく受け、「家庭で時間を決めて家族全員で読書の時間を作ってください」とアドバイス。後日、読書が家庭の習慣となり、自然と本を読むようになったと保護者からの声。(最近の昼夜逆転のゲーム・動画問題では通用しない。これはまた別の機会に)
大人は子どもの鏡。「忙しいのでそんな時間は取れない」との反論もあるが、10分でもTVを見るのも止めてとお願い。(親が習慣化できないのに、子どもにできるはずがない。管理職になり朝読書を取り入れた)
親として、大人として、願うことを習慣に
子どもは成長すると、自分の主張する。「これがしたい。欲しい。食べたい。……これが嫌いだ。食べたくない。」など。子どもの成長の証です。
家庭教育、子育ての大切な時期です。では、何とするとよいか。
我々、昭和世代が親に言われたことを一言でいうと「相手を思いやり、感謝する心もつ」でした。
子どもが生まれたとき、誰もが我が子の健康な成長を願っていました。成長につれ子どもの将来を願う気持ちが膨らむことも理解できます。
しかし、子どもの将来を決めるのは子どもです。でないと困る。
家庭の教育の一番の目的は、子どもを将来に向けて自立させ、自律させること。生きていく知恵、相手のことを思いやる心、多くの人たちへ感謝をもつことの大切さを実生活で見せてあげること。
感謝を教えるために、いつも「ありがとうございます」といって感謝する姿を見せてほしい。子どもはそれによって自然に感謝することを学び取ってくれるはずです。
答えの結果は直ぐには見えない。姿を見て学んでいき、身に付いていく。ゆっくりと、確実に。