パリから考える「サービスに集中出来る環境の整備」
S2C.Lab初代主宰である森川より、フランスはパリから連絡を受け、「現場で活躍する美容家の皆さんは、お客様と集中出来る環境を整える為に、デジタルを最大限活用するべき」とのメッセージを受け取りました。
彼の報告では、日本で頑張るエステティシャンの日々の仕事環境を危惧する内容でした。フランスでは7時間以上働く事が無い分、それ以外の時間を心を豊かにする為に時間をもっとも大切にしており、日々の生活の中に、感性を磨く時間を多く持つようにしているとの事です。そして、短く働く時間を有効的かつ合理的に活用する為に、専門商品を自サロンでのクローズドサイトに力を入れ、物流をしっかり伸ばして、売上を安定化させているとのことでした。
彼曰く、人一人分以下の月給程度分を、インターネット販売戦略に使っているとの事です。その事により、経営が今よりももっと楽になり、現場のエステティシャンに無理な物販を強いる事なく、お客様との向き合う際のサービス力を強烈に高めているとの事です。
日々の生活では、エスプレッソを片手に、皆交流を愉しみ、そして街並みを愉しむ散策で、よく笑い、よく歩き、見知らぬ人とコミュニケーションを絶やさない。
伝統的な国ではあるが、意外とデジタルトランスフォーメーションは、急速に進んでいる。彼ら彼女達は、本当にお客様や人間が好きだと言う事が伝わる。そして、フランスのエステティシャンは国家資格である事が理由かは分かりませんが、新しい知識や技術の取得に余念がありません。
それに集中出来るのも、日頃の生活が豊かである事が第一であるとの事です。少しカフェテラスや、街を歩いていると、見知らぬ陽気な人から声をかけられ、どのような仕事をしているのか、どのようにして豊かな人生を送るためにどのような事をしているのか、二つ目にはそのような質問をしてきます。
「日本人かい?一緒に喋ろうよ」ってホント気さく。
たまたまこの日は、ジュエリーデザイナーとして活躍する彼を小一時間程、交流し、ファッションウィークに招待を受け、もっと芸術に触れて心を豊かにしなさいという話でした。
さらに、少しファッション街をあるくと、八百屋の感覚で、お店で何か飲んで行かないかと誘われる。
彼らは皆、人見知りをしない。
相手が外人であろうか否か関係がない。
とにかく人との交流と、自分達の技術に触れて欲しいという気持ちが強く感じる。そう思うのは”一切売り込みを受けないからです”商品の優れた技術面や、芸術的側面の紹介をした後、もし気に入ったら、「このサイトでも買えるからね」と、”売る”のではなく”紹介する”に徹している。
聞けば、世界主要都市に、国内大手物流企業と提携して、ワールドワイドに物流を起こしているとの事、その為、海外のエージェントには頼らず、自分達で情報発信の工夫や、予算をしっかりかけているとのことです。
今のやり方を変えずに、プラスアルファの仕事を増やすのではなく、プラスアルファの仕事で売上を上げてから、今のやり方を見直し、心の豊かさを大切にした生き方をしているとの事でした。
彼らは、如何に儲けるかは二の次で、如何に人生を愉しむかを大切にしている。それが、よりよい人生を生きるコツだと言うのです。
いつの日か、日本の美容も、日々の生活の中で心を豊かに育て、提供するサービスが良くなれば、価格に付加価値が生まれ施術価値向上、そして物流をS2C(OMO)を活用して、安定した売上を組み立てる必要が、日本の美容家に求められる生き方なのかも知れない。
その為にも、サロンのデジタルトランスフォーメーションは、非常に重要である。今一度、サロンの資金の使い方を見直し、未来のサロンビジョンを再度構築しても良いのではないだろうか。
S2C.Lab
主宰 高山 大樹
【information】他業界のコンサルティング事業に関わりながら、美容業界の新しい働き方を求めて、研究している過程で、S2C.Labを知り、共同研究を行い2024年4月より主宰を務める。現在、美容家の地位向上と、多角視点で業界の未来を想像し、具体的な手法を提案している。
普段メディアに登場されない上場企業経営者様の取材動画の収録費用に活用させて頂き、多くの方々の学びの機会提供に活かして参ります!サポート頂けると幸いです😊