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「過去の成功体験が成長と進化を止めている」

S2C.Lab(エスツーシ・ラボ)が目指していること

『美容業の「人生が豊かになる」職業観の向上』を目指しています。

「エステティシャン」「美容師」「ネイリスト」「メイクアップアーティスト」等、業界を代表する美容専門職が、”生き抜く為に始めた仕事”から、”楽しむ為の仕事”に、そして”豊かになる為の仕事”へと大きく変化させたいと考えています。

お客様の笑顔の追求が、人生設計を確かなモノにしてくれる。
それを伝える事が、「S2C.Lab」の使命であり役割です。



美容市場と従事する者の現状

エステティックサロン生存率推移(個人事業主)

エステティック業(2002年に総務省標準産業分類される)の市場推移から考えてみたい。エステティック業における店舗数は微小ながら横ばい傾向の売上市場であり、供給側の店舗も概ね横ばいで大きな変化はありません。

しかしながら、上記「エステティックサロン生存率推移」を見る限り、開業から僅か3年で、全体の62.4%が何らかの理由により廃業し、10年後では88.4%のエステティックサロンが廃業し、僅か11.6%しか残っていないのが現状です。

つまり、居ぬき物件を用いた新規店舗の開業により、供給数は変わっていない事になります。また、エステティック業やネイル業に至っては、民間団体が運営する認証資格制度は存在する者の、必ず取得する必要性のある”国家資格制度”が存在していない事から、潤沢な資金を持って異業種からの参入も多いのも実情です。

一般消費者の皆さまには心苦しい説明となりますが、名刺に「エステティシャン」と書いた時点で、その職業が成立してしまうのが今のエステティック業です。

私たちは、日々の生活を送る為にも仕事をしなければなりません。中には「なんでもよい」と思って職業を選ぶ方もいるでしょうが、美容業界に参入される方の多くは、”美容に興味や関心を持っている”方が、より専門的な知識と技術を習得し、この業界に夢と希望を抱いて参入されるケースが多い様に感じます。


定職率から見る美業産業の現状

エステ業界は、職種の中でも一番華やかに見えると思います。エステティシャンという技術職は、「ずっとやりたい」という人も多いかと思います。しかし、実際にはエステティシャンの離職率は非常に高く、平均で3年未満しか働けないことが多いです。つまり、エステティシャンを続けていくのは難しい職業と言えるでしょう。

出典:厚生労働省「令和4年度 賃金構造基本統計調査」
エステティシャンの勤務先の年齢別の年収(令和4年度)

厚生労働省の令和4年度賃金構造基本統計調査によると、エステティシャンの平均年収は、35.3歳で323万円ほどとなっています。
・平均年齢:35.3歳
・勤続年数:6.2年
・労働時間/月:166時間/月
・超過労働: 10時間/月
・月額給与:253,500円円
・年間賞与:186,000円
・平均年収:3,228,000円

エステティシャンの勤続年数を下げている要因の一つは、給料が低いことです。エステティシャンの平均年収は約320万円、平均月収は26万円です。仕事の大変さに見合った給料をもらえていないと感じるエステティシャンは少なくありません。

美容のお手入れをするスタッフは、自分自身も美しくなければなりません。そのため、スキンケアや化粧品の費用が高くなってしまいます。給料が少ないため、生活費をやりくりするのは難しいので、多くのスタッフが副業をして収入を補っているそうです。

エステティシャンとして働いている人の約60%は20代です。長くエステティシャンとして働いている人は全体の一部です。

株式会社リジョブ出典「現在の給与に対して不満な理由」

エステティシャンが仕事を続けにくい理由は、給料が安いだけではありません。他にも仕事がハードなことがあります。エステティシャンは朝から晩まで立ちっぱなしで、痩身マッサージなどは見た目以上に力がいります。そのため、体力的にきつくて辞めてしまう人もいます。

他にも、福利厚生が充実していないことも挙げられます。育児休暇などが取りにくいため、結婚や妊娠出産の時に仕事を辞める人が多いです。さらに、エステサロンによっては毎月必要な仕事量が決まっており、その量を達成するのは厳しいと感じて辞める人もいます。


美容師の離職の現状

厚生労働省の令和元年度の賃金構造基本統計調査【男性美容師平均年収】
厚生労働省の令和元年度の賃金構造基本統計調査【女性美容師平均年収】

厚生労働省の調査によると、理・美容師の平均月給は25万5千円で、平均賞与は5万3千円でした。そのため、年収の平均は約311万円と推定されます。平均年齢:31.2歳
平均勤務年数:6.5年
平均の月額給与:255,000円
平均賞与額:53,000円
平均年収([平均の月額×12]+平均賞与額):3,113,000円

一般の会社でも、年齢や性別によって給料が違ってくることがよくあります。美容師の場合も同じでしょうか?さっきの調査結果を見て考えてみましょう。男女の平均給料を年齢ごとに見ると、10代や20代ではほとんど差がありません。しかし、30代前半になると50万円ほどの差が出てきます

女性は多くの人生の重要なイベント、例えば結婚や出産などを経験します。年齢的にも、出産をする時期に差し掛かることが多いですから、生活スタイルの変化にも関係しているのでしょう。

とは言え、美容師として最高になるために、たくさん練習して国家資格を取得しました。でも実際に働き始めると、自分の思い描いた働き方とは違うことに気づくことがあるのかもしれません

厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査」によると、美容師・理容師の平均勤続年数は5.2年です。これは全産業の11.9年に比べて短く、男性は13.4年、女性は9.3年です。つまり、美容師・理容師は他の職業と比べて離職が多い職業です。

離職の理由はいくつかありますが、美容師にとってよくある悩みとしては、職場の人間関係が難しい、賃金が低い、労働時間が長い、スキルアップやキャリアアップが難しい、自分の希望するスタイルと合わない、などがあります。


現状の問題と課題に向き合う必要がある

エステティシャンや美容師の現状を考慮すると、美容関連の仕事は給料が年齢とともに上がるよりも、経験やスキルがある人ほど多くの収入が得やすい職業です。ただし、ボーナスが支給されない場所も多く、新人の時期には生活に苦労することもあるでしょう。

給料や待遇よりも、お客さまを美しくすることや美容に関する仕事ができることにやりがいを感じないと、この仕事を続けるのは難しいかもしれません。

もちろん、美容業界で働く人々がやりがいを感じるためには努力が必要です。例えば、成果によって給与が変動する制度や、貢献度の高いスタッフには特別な手当(歩合給)が支給されるなど、給与を増やす方法は様々あります。

一部のサロンでは、ノルマ等の目標を設定しています。具体的には、化粧品や美容アイテムを販売することによる販売目標お客様の次回予約や契約延長などを達成する契約目標などがあります。目標というとネガティブなイメージがありますが、店舗によっては目標達成率によってボーナスやインセンティブを受け取れることがあります。

また更に言えば、独立・開業を勧めるサロンも存在します。経験を積んだ美容従事者の中には、独立して自分の店舗を持つ人もいます。

特に小規模のサロンで働いている場合、長く働いてもほとんど昇進や給料アップがないこともあります。だから、もっと上を目指したいなら、独立することも考えられます。

もしサロンでたくさんの人にリクエストされるほどの腕前があれば、独立してもそれなりに自信を持ってやっていけるでしょう。ただし、最初のうちは集客が安定せず、赤字になることもよくあります。

実際には、多くの個人のサロン経営者は困難を経験しています。独立するためには、十分な計画と資金を用意する必要があります。独立すると、年収にはばらつきがありますが、サロンで働くよりも収入が増えることができます。

そこで思い出して欲しいのは、上段でもご紹介をしたエステティックサロン生存率推移(個人事業主)です。夢や希望を抱き開業しても、10年後に残るサロンは約10%程度であると言うのが現状です。


S2C.Lab(エスツーシ・ラボ)は、業界や時代を鑑みて、研究を重ね、難しい問題や課題を、現実的な具体的な策を提供したいと考えています。

そこでS2C.Lab(エスツーシ・ラボ)は、美容業界で生涯従事し、より豊かな人生を得て頂く為の”コンパス(目指すべき未来)”と”地図(そのやり方)”を提示し、一人でも多くの方に、美容業界の素晴らしさを伝える事を望んでいます。

S2C.Labの思想

問題と課題をシンプルに分類し、現実的な方法を実行する。

問題とは何か?課題とは何か?それを整理し、それぞれに現実的な方法を見つけて取り組むことが大切です。そして、サロンの成長は、個々のスキル成長の集まりによって実現できると考えています。ですから、一人ひとりが、将来のサロン事業を想像して、自分自身の職業観を豊かに育てることができると信じています。

職業観を育てる3つのステップ

S2C.Labが考える生涯従事へのステップアップ

S2C.Lab(エスツーシ・ラボ)では、仕事を3つに分けています。それぞれの課題に現実的な解決方法を見つけ出し、ステップアップできるようにサポートしたいと考えています。3つの仕事とは、「生き抜くための仕事」「楽しむための仕事」「豊かになるための仕事」です。これらについては、別な機会に詳しく解説しますが、今回は重要なポイントを説明します。


「生き抜くための仕事」

株式会社矢野経済研究所出典2022年度エステティック業売上推移表

ちょっと考えてもらいたいことがあります。エステティック業界の市場の動きを参考にして話します。この業界は、いろんな問題を抱えていますが、売り上げや店舗数は、少しずつ減っているけれど、ほとんど変わっていないと言えます。

しかし忘れてはいけないのは、先ほど紹介したエステティックサロン(個人事業主)の生存率推移です。実際には、10年でおよそ90%のサロンが閉業するという事実があります。つまり、廃業したサロンには新しいサロンが生まれ、経済が循環しているのです。

何度も申し上げるお話ですが、美容師やマツエクサロンを経営するにあたり国家資格を必要としない事業であることから、生きる為に”美容に興味と感心”のある新しい方が、この業界に人生を託し新規参入される方も、少なくはないでしょう。

しかし、私たちの業界では、長い間肌の悩みや理想の自分像を追求しているお客様が必要とされています。彼ら彼女達は、様々なサロンでサービスを受け、肌や体に関する知識や経験を積んでいます。特に情報に敏感なお客様は、自分で美容についての情報を学び、若いスタッフよりも詳しい知識を持っていることもあります。

その様なお客様層を、ハイブロー層と言います。

高学識層のお客様ゾーン

こうしたお客様のグループは以前から存在しているかもしれませんが、最近では新しいお客様のカテゴリと考えています。このようなグループが現れた背景には、お客様の期待に応えられなかったり、業界の問題で失望させてしまったことが大きな要因です。

オブラートに包む事無くハッキリ言ってしまえば、お客様はエステティシャンを信じていない様に思います。

2007年に、スマートフォン(携帯電話)が登場しました。それ以来、インターネットに接続できる機器は、パソコンから携帯に移行しました。これにより、様々な情報に簡単に触れることができ、自分が知りたい情報をすぐに入手することができるようになりました。その中には、美容に関する情報も含まれています。

出典)総務省「通信利用動向調査」各年版を基に作成

美容の仕事をしている人は、働いているサロンからの指導やマニュアルを受けるだけでなく、取引先のメーカーからも知識を学んでいます。しかし、これだけではお客様を満足させることができなくなってきました。では、お客様が期待を裏切られたときに、次にどこに行くのでしょうか?

現に、この数年エステ市場の緩やかな衰退とは裏腹に、少しづつ市場広げている分野が存在しています。それは美容医療(美容クリニック)になります。

矢野経済研究所調べ「美容医療における市場動向」について

美容皮膚科を宣伝する医療施設が増えています。特に首都圏では、人口が集中しているため、開院する施設が増えています。また、アンチエイジング分野での再生医療を強化する施設や、医療脱毛に特化した脱毛クリニックも人気があります。

美容医療市場は今後も拡大し続けると予想されています。今後は外科的な施術よりも非外科的な美容皮膚科領域の施術が増えると考えられており、「脱毛」「ボトックス注入」「にきび・にきび痕除去」「美肌」「二重瞼(埋没法)」「しみ・あざ・ほくろ除去」「ケミカルピーリング」などが注目されています。

一つに、美容医療(美容クリニック)を挙げる事が出来るかも知れません。然しながら、そこでもお客様を満足させられていないと考えさせられるデータがあります。

聖心美容クリニック様が、あるアンケート調査結果を発表しました。

これまで美容医療のサービスで不満や不安に思ったことはありますか。(n=600)
美容医療のサービスで不満や不安に思ったことがある方にお聞きします。 それはどのようなものでしたか?(n=378/複数回答)

エステサロンでは解決できなかった問題があります。その問題を解決するために、美容クリニックを訪れるか、重要な扉を叩くことがあります。それでもまだ解決されていないお客様(患者様)がいます。これは、お客様の視点ではなく、経営(経済)を優先しているサロンや医院が存在していることを意味します。店舗の経営を維持することが難しい時代なので、それが起こっているのかもしれません。

しかしお客様(患者様)にしてみれば、まったく関係の無いお話です。この様な、ネガティブな経験を積み重ねさせてしまった業界は、「自分の肌は、自分で守る」というお客様を育ててしまった様に感じています。

以前、私はこのようなポストをXにしました。

このポストは、こうした背景から生み出された一言であり、この美容業界で生き抜く為にも、高学識を持つハイブロー層からも厚い信頼を得る為に、日々勉学に励む必要があるのです。
その方法については、また別の機会に詳しく解説致します。


「楽しむための仕事」

みんなが認められたいと思って、毎日の仕事に誇りを持って取り組んでいるはずだと私たちは考えています。でも、そういった積極的な人材を適切に評価する制度がはっきりしていないことや、存在しないこと、また、将来のビジョンを話してくれる上司や社長にめぐりあっていないように感じます。

そこでS2C.Lab(エスツーシ・ラボ)では、人事評価制度の導入や、キャリアアッププランの導入を強く推奨しています。以下は一例ではありますが、参考になさって頂ければ幸いです。

S2C.Labが考える人事評価制度

サロンの考え方や、仕事の役割に応じて、評価制度を見直し、小さな課題から大きな課題に取り組み、一つ一つをクリアしていく楽しさを提供します。それに関連して、給与や新しい役職などの特別な制度を提供することで、仕事が生活を行うための束縛ではなく、楽しみの一部になるように改善する必要があります。そのために、会社やサロンは真剣に取り組む必要があります。

昇給や昇格には明確な基準が必要です。そうでないと、スタッフの目標設定が難しくなります。売上目標だけを追い求めるサロンや企業では、お客様への関心が低下し、自己中心的な人材が育ってしまいます。スタッフを真剣に考える時が来ています。むしろ遅すぎるかもしれません。

この事についても、S2C.Lab(エスツーシ・ラボ)で、研究を重ね最善な策を示して参ります。この点においても、別の機会に解説致します。


「豊かになるための仕事」

「豊かになるための仕事」とは、生活するための仕事と楽しむための仕事です。多くの先輩方のおかげで、いろんな方法があります。しかし、豊かになるための仕事では、デジタル情報革命によって、現実的に行えるようになったと言えます

ですから、新しい方法で取り組んでいただく必要があります。ここでは、具体的な方法を一つ一つ詳しく説明する必要があると考えています。したがって、「豊かになるための仕事」という目標に特化し、どのようにして豊かになれるのかについて、データを使った詳しい説明を別の機会で行いたいと思います。

この仕事をするためには、新しいことに挑戦する必要があります。他の人がやらなかったことに取り組み、自信を持って挑戦することが重要です。高い学識を持った人になることや、分からないことを学ぶ意欲や好奇心を育てることも重要です。

改めて、私たちがどのようなサロンや会社が生み出されるのかについて、S2C.Labが考えるビジョンについてお話したいと思います。 豊かな仕事を通じて、新しい企業やビジネスが生まれる未来を作り出すことを目指しています。

私達が考える未来には、このようなエステティックサロンが存在すると考えています。そこでは、ベッドや施術に使う機械や商材があり、スタッフがいます。ただし、お客様には商品を提案しません。それでも、物販売り上げが施術売り上げよりも高くなる不思議な現象が起こるかもしれません。

私たちは、この考え方を美容室業界にも適用できると信じています。エステや美容師、ネイリスト、まつげエクステンションなど、各美容サロンはアトリエのような存在であり、専門的なスキルを持った人々がお客様の満足を追求し、これまでの成功経験とはまったく異なる方法で成功できる時代が必ずやってくると私たちは信じています

それこそがパラダイムシフトであり、S2C.Labが目指すところです。

このS2C.Labのメンバーは、30代の人たちが主に参加しています。彼らは、美容業界の未来について心配や疑問を持っています。将来、自分たちの業界はどうなるのか、10年後や20年後にはまだ同じことをやっているのかを真剣に話し合っています。それぞれの時代に合ったサービスや知識、技術、挑戦が必要です。過去の成功にしがみつかず、新しいことに挑戦していくことが重要です。S2C.Labは、このような考え方やマインドが豊かな仕事になる上で重要だと考えています。

この説明だけでは、具体的に何を言いたいのか、難しいかもしれませんが、私達が言えることは、

「過去の成功体験を早く忘れることが、未来を作るために一番の近道」

私たちS2C.Labは、美容業界の未来を予測し、その方法を提案します。この業界を選ぶことで、人生を楽しむことができ、経済的にも成功することができます。私たちは、この喜びを伝えていくつもりです。

私達は、皆様のサロンや会社が成長し、働く人々やその家族がより豊かな生活を送るために、お手伝いをしたいと思っています。

長い文章でしたが、最後まで読んでくれてありがとう。一緒に成長したいと思っています。またこのnoteに来てくれて、一緒に学んで成長できる関係を築けることを楽しみにしています。

誠に、ありがとうございます。
最後に、S2C.Labのプロローグ的noteが御座いますので、下記よりご精読頂けると幸いです。長文ばかり押し付けてしまい大変恐縮ですが、お読み頂けると幸いです。


S2C.Lab(エスツーシ・ラボ)
主宰 高山大樹


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