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学校と私(6)

-部活動-


幼い時から絵を描くのが好きだった私は
そこまで迷うことなく、中学は美術部へ入部した

体育会系は体力的に無理だったし、
他に入りたいと思えたものもなかった。

文化系の部活はもともと少なく、美術部が一番人数が少なかった。
少なかったこともあり、友達と一緒に入部した。
先輩にあたる部長も含めても4・5人くらいだったと思う。

何とも平和な部活だ。


田舎の中学で2クラスしかないのもあって、
部活となると一緒に活動する友達や先輩も限られてくる

先輩が一人しかいなくて、私は2年生でいきなり部長になってしまった。
美術部って何してるのかみたいな空気感とか冷たい目もあったけれど
そんなの気にしたら終わりだと思った。


自分がどこよりも自分らしく居られたのは
3年間の中では圧倒的に美術室だろう。

あの古臭く、劣化した備品、絵の具や油の独特な匂いがするあの場所だ。

担当の先生は、沖縄出身の先生で準備室の端で
ギターを弾いていたことがあった。

愉快な空間だったとしみじみ思う

もちろん描く事が私にとっての生きがいであったが、
あの場があって、先生がいて、友達がいて、
楽しさしかない絵や道具、作品、色に囲まれていることが
私には合っていた

周りの人には溶け込めなくて、
学校(教室)という場は本当に自分を殺していたけど、

私にとって美術室は生きていられる場所だった。


いつかあんな場所が作れたら幸せだと、そう思う。