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ビジネス書は読書じゃない?良書リストへの意外な反応から考えた、読書とは何か

40’s Biz talkは法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。

音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第86回は「読書とは何か?について語ろう」です。

サマリー
星野リゾートおすすめのビジネス書リストを引用したXの投稿がプチ炎上
寄せられた批判的な意見の中に、とある共通項を発見
ついつい偏ってしまいがちですが、今年は小説も読んでみようと思います

それでは、本編の内容をお届けします。


星野リゾートおすすめの「教科書」を引用したらプチ炎上

柳澤:今回の40's Biz Talkのテーマは、「読書とは何か?について語ろう」です。

杉本:ありがとうございます、これ私があげたテーマですね。収録時点は1月5日ですが、去年の12月26日にXにある投稿をしたんです。

たまに読んでいる日経ビジネスの記事に、星野リゾート、経営の「教科書」を持つ会社はなぜ強いのか?っていうのがあって。その中に、星野リゾートが新たに加わる社員に勧める本のリストが載っていて、それをシェアしたんです。

「まずはここから」「具体的なスキルや事例を知りたい」「さらに理解を深めたい」「星野リゾートについて理解を進めたい」っていう4つジャンル別に分かれていて、全部で30冊くらい。

まずはここからには、「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」「世界一優しい問題解決の授業」「イシューからはじめよ」などが入っていますね。「1分間リーダーシップ」「真実の瞬間」「外資系コンサルの資料作成術」「問題発見プロフェッショナル」は具体的なスキルを学ぶカテゴリー。理解を深めたいの中には「ビジョナリー・カンパニー」「ストーリーとしての競争戦略」「マイケルポーターの競争戦略」も入っています。

ビジネス書の中では難しめの王道の本が結構書いてあって、私も読んだことのある教科書的な洋書、「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」「イシューからはじめよ」「マイケルポーターの競争戦略」「ビジョナリー・カンパニー」とかすごく面白いし参考になるいい本が入っていたんですよね。

逆に読んだことのない本もあるので、聞いたことあるし読んでみようかなっていう感じで、何の気なしにポストしたんです。そしたら1,500リツイートくらいされて、295万インプレッション、1万いいね、1万2,000ブックマークみたいな。

柳澤:ブックマークすごいですね。

寄せられた意見の7割は批判、その内容は?

杉本:年末に本を読もうと思ってる人が、これを参考にってブックマークしたのかな。年末年始に入る人向けのいい投稿だったなって、我ながら後から思いましたけど。バズったと言うか半分炎上、ボヤみたいなことになって、面白かったのが、批判的な意見が7割くらいだったんです。

柳澤:
えーなんで?

杉本:全部細かく覚えてないんですけど、「こんなのは読書じゃねえ」って言ってる人が多かった。星野リゾートが社員を洗脳するための本だとか、教養の古典書が入ってないだとか、こんなのを読んでも社畜にしか育たない、労働者としてはいい本ですね、とか書いてありました。

そういう批判的な意見の中に共通項を見出したんですけど、商売に関する本を読書じゃないとする意見が多くて、結構驚きじゃないですか?柳澤さんとかビジネスをやってる人なら読んでる本が多いと思うんですよ。

柳澤:むしろビジネス書を中心に読んでますよね。

杉本:「ビジョナリー・カンパニー」なんかは名著って言われてるし、「ストーリーとしての競争戦略」って難しい本だけど読んでる人多いし、「真実の瞬間」もめちゃくちゃいい本で絶対勧められるし。

この辺りの本って、ダイアモンド社とか日経BPとかビジネス書の出版社なんですよね。それに対して「岩波文庫がない時点で全然ダメですね」みたいに言ってる人がいたりね。労働とか商いに対して下に見る人が多いんだなって発見がありました。

柳澤:あー、そういうことですね。

読書=ビジネス書になっていたことに気づく

杉本:全体というよりは、そういう人たちがこれに集まってきただけかもしれないけど、一定数。私が見た中だと、引用リツイートした人の7割くらいは批判的だったんです。数千人規模でいるってことですよね。

読書とは何か?って時に、逆に私もビジネス書だけを考える傾向にあったなと気づいたので、批判的意見に感謝もしてます。ビジネス書じゃない良書を出してみようって思いました。

柳澤:僕はビジネス書しか基本読まないですけど、妻は小説とか読みますね。

杉本:小説最近全然読んでないんですけど、小説も読んだほうがいいなと思うようになりましたね。去年は多分小説を1冊も読んでいないんですよ。よくないなと思いまして。

柳澤:僕も読んでないですね。

ちょっと話ずれちゃいますけど、家に花を飾るとか、感性を豊かにすること。やらなくても生活できちゃうけど生活に彩りを与えてくれる、みたいなことを僕はまったくやらないけど、妻がやってくれるんです。本とかにもそういう部分はあるでしょうね。

杉本:そうですよね。シェイクスピアが好きなこととか忘れてたなって思い出しました。シェイクスピアってビジネスにも通づるところがあると思っていて、人間考察するには最適な本だと思ってるし、漢文の教科書にあるような、国破れて山河あり(『春秋』杜甫)とか、学校で読まされた良書と言われる本にも確かにいい本あったので読まないとなって。

逆に、批判的な意見の人は、学校起点のおすすめ図書みたいなやつばかり想像しているんだろうなとか、学生の人とかが言ってるのかもしれなくて、ビジネス書の良さを理解されてない方もいるんだろうなと思いました。

柳澤:だって星野リゾートっていえば、星野義晴さんは教科書通りの経営をしているって有名ですもんね。

杉本:まさにまさに。教科書通りの経営をしてる人があげた「教科書」ってなんだ?ってのがこのリストなんですよ。

柳澤:そうですよね。だから、彼の経営哲学はこれらの本に詰まってるわけですよね。社員にはもちろん読んでほしいし、高収益なビジネス作りたい人にはすごくいいリストだと思いますけどね。実際、星野リゾートの業績はいいですし。

杉本:そうですよね。そんな人が「教科書通りの経営しかしていません」って言うなら、その教科書見てみようってなりますよね。これ見て読み漁ってる経営者の人めっちゃいると思います。

柳澤:ほんとですよね。

杉本:そもそも、ビジネスと生活は混然一体としてて切り離せないものじゃないですか、仕事も生活で生活も仕事みたいな。そういう点でもビジネス書をバカにしちゃいかんなと思う一方で、逆にビジネスビジネスしてもいけないなと思った出来事でしたね。

柳澤:てっきりポジティブな意見が多いかと思いましたが、意外でした。

杉本:全然、ボロクソですよ。去年はNHKのタワマン特集に出て生活節約してるって言ったらタワマン乞食って言われて実名特定されるし、良書リストポストしたらこんなのは良書じゃねえって言われるし、やたらそういうのがあるなって年だったんですが、まあ私にとっては痛くも痒くもないですけどね。

でもすごいよ、こんな本読んでる人は人間的には全く面白くないんだろうなみたいなこと書かれて。人によってはまいっちゃう人もいるんじゃないかなって思います。まあ実名の人はいないですけどね、批判は匿名アカウントからしか来ません。

柳澤:そうでしょうね。


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