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「上品なアイスブレイク」してますか? 営業が身につけたい“雑談力”を考える
「40’s Biz talk」は法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一と柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。
音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第52回は「上品なアイスブレイクについて話そう」です。
サマリー
売れる営業は「上品なアイスブレイク」をしている
アイスブレイクや自己紹介を見れば営業スキルがわかる
時事ニュース、共通の知人や趣味、SNSなどから準備を
それでは、本編の内容をお届けします。
「上品なアイスブレイク」とは?
柳澤:今回のテーマは、「上品なアイスブレイクについて話そう」です。
杉本:これは先日、フォロワーさんから来たネタでした。こういうの嬉しいですよね。
セレブリックスの今井さんがポストした内容で、トップ営業の商談対決を見たまとめみたいな中に「準備を怠る営業に、女神は微笑まない」とか、そういったいろいろな話があって。
このメモは永久保存版ですね!私は「ドハマりする事例がなくても〜」はとても大切な思考法だと思い、蛍光ペンでゴシゴシ塗りつぶしたいくらいです https://t.co/OURut1KEZP
— Koichi Sugimoto / 豊かな世界を創るザ法人営業 (@koichi2905) September 17, 2024
その中に「アイスブレイクの雑談がお上品」っていう内容があって。
それを見た私のフォロワーさんが、アイスブレイクの話ってあまり営業の本に書かれてないし、YouTubeのコンテンツにないので取り上げてほしいっていう話がありました、と。
確かにアイスブレイクや雑談が上品な人って、けっこういるような気がするんですよね。いませんか?パッと思い返しても。
そもそもアイスブレイクって意外とやらない方が多い気もするし、アイスブレイクって無理にやろうとすると、これほど変なこともないじゃないですか。「今日も暑いですね」とか。
上品なアイスブレイクには、いくつかのパターンがあると思ってて。1つは時事ネタ。目の前のお客さんが関わっていそうな、プレスリリースに載っている話をする。例えば「xxの店舗が先日オープンしたの拝見したんですけど」みたいな話題。
自分調べてきましたよっていうのも言えるし、あなたに興味がありますよ〜っていうのを出すのが上手い人っていうのが1つ。あとは上品な感じだなっていうか、上手くいくパターンって、共通の知人のパターン。
柳澤:僕もそれけっこう使います。
杉本:共通の知人のパターンで、僕が上品だなって思う話題があって。同じ投資家の誰々さんから、うちも出資受けててっていう。つまり同じVCとか、出資している仲間で実は経営者同士知り合いなんですよだったりとか、出資している関係とか、明らかに知ってであろうっていう人の話題を出して、そこから最近の市況感とかの話に持っていく。
「アメリカのシリコンバレーではこういうものが話題になっていて、実は誰々さんと話していたんですよ」「えーそうなんですか、それぜひまた詳しくお聞きしたいですね」みたいな話とか。
共通の知人でかつ、自分のビジネスと関係のある出資関係、投資関係、あとは誰々が知ってました、どこどこのイベントでお会いしました、例えばICCとかで会いましたみたいな。そういうのが上品なアイスブレイクかなって思うんですけどね。
アイスブレイクのために準備すること
柳澤:杉本さんはアイスブレイクにあたって、事前に準備しているルーティーンみたいなのってあるんですか?
杉本:僕のルーティーンはニュースですね。相手がスタートアップの場合は、プレスリリースに力を入れていることが多いので、その話には食いつく傾向が高い。
エンタープライズの場合は、事業部に関わることとか、相手の上司が関わることとかだったら、食いつかないはずは基本的にはないんですよね。
なので、ニュースや最近の記事は必ず調べていく。でもそれを調べていっても、アイスブレイクに使うかというと、必ずしもそうでもなくて。本当に自分が興味を持っているとか、とってつけたような話題にはならなそうなら、伝えるようにしてる。
ニュースとかその人が出ている記事とかはないか、取材されているものはないかを調べていくっていうのは100%やるルーティン。その中から話を出すのは、自分の興味とかタイミングによる感じですかね。
柳澤:僕は営業を始めてから、4〜5年はアイスブレイクをやってなかったんです。
杉本:そうなんですね。
柳澤:でも、20代後半からアイスブレイクをやり始めるようにしたんです。以前は今日の天気の話題とかをアイスブレイクだと思い込んでたんです。自分がお客さんだったらそんなどうでもいい話をされると嫌だし、違和感があったんでやってなかったんですけども。
いろいろな本とか、成果を出してる営業の話を聞いたら、アイスブレイクってお客さんの心を開いてもらったりとか、営業が商談を進めやすくするための、場を和ませる目的があるって知った。
初めて会う方で警戒心が強いお客様には、場を和ませてから入ると商談も進めやすいと感じることがあったんです。それから僕は必ずやるようにしてますね。
僕はSNSの発信も毎日してるんで、Zoomの画面が開くと相手が「いつも見てます(ニコッ)」みたいに、ウェルカムな感じなら無理にアイスブレイクをしないで、相手の話を傾聴することも多い。
やや緊張感があったりとか、相手もウェルカムな感じじゃない時は、こちらから調べてきた情報を小出しにしますね。
杉本:でも、緊張感がある時ほどアイスブレイクって入れるの難しくないですか?
柳澤:めっちゃ難しいですね。
杉本:難しいですよね。だから緊張感がある時ほど本題のサービス紹介にいきなり入っちゃったりとかしません? アイスブレイクをすっとばしちゃうっていう。
「じゃあさっそくお話しさせていただきますね」って。もうなんかその場が辛いみたいな緊張感があって、雑談ほど難しいことってないですよね。
営業スキルは自己紹介を見るだけでわかる
柳澤:僕の商談は、最初のアイスブレイクからお互いの自己紹介のパートででお客の心を掴みにいく。例えばスタートアップだと、経営者の創業ヒストリーとか導入実績などで冒頭掴みにいくじゃないですか?それがしくじると商談も上手くいかないんですよね。
杉本:アイスブレイク=商談の成否の80%、みたいな。
柳澤:そうです。だから冒頭の自己紹介で、おっ!て思ってもらえるように工夫している。できるだけさり気なく、ナチュラルに伝える。
杉本:よく考えてみるとアイスブレイクって言葉通りで、まさに緊張感というか、氷になっている状態をブレイクさせないといけないわけで。
かつその時にブレイクさせられるかどうかって、まさに商談のトークで自分を信頼してもらえるかどうかなんですよ。特に柳澤さんの場合だとコンサルティングだから信頼がまさに大事で。SNSを見てもらってきているのだったら興味があるかもしれないけれども、相手が何も知らない状態の時ほどアイスブレイクが必要になる。
柳澤:そうなんですよ。僕は支援先の営業ロープレとか商談録画をよく見るんですけども、営業スキルがあるかどうかは自己紹介で大体わかりますよ。つき抜けている営業は自己紹介からイケてる。
そこそこ売れている人の自己紹介でやりがちなのが、「僕は今までこういう会社でこういう成績を残してきました!」みたいなことを客先で言っちゃう。
転職の面接だったらアリなんだけど、それを聞いたお客さんは「これから売り込まれる…」と思って警戒してしまう。
杉本:確かにいますよね。あとは、名刺に趣味が書いてある営業っていませんか?あれ、困りませんか。趣味スノーボードとか書かれててもなぁと思って。
柳澤:あれは博打ですよね。
杉本:そう。刺さるときもあるかもしれないんですけど、個人的には書きたくないっていうか。
柳澤:僕も書かないですね。あれは共通の趣味があれば盛り上がるんですけど。そうじゃないことの方が多いので、「ふーん」で終わっちゃう。
杉本:何回か会ってる相手だったら、「あ、柳澤さんゴルフやるんですか?」みたいな話とかするけど。初対面の人に、僕がすごいゴルフ好きだとして、相手もなんか趣味がゴルフって書いてあって、最初の時から話すかな?って思ってたんですよね。
商談がうまく進めば「そういえば柳澤さんゴルフが趣味だって、名刺に書いてありますよね。実は私も。今度その話も聞かせてくださいよ」とかはあるのかもしれないけど。
だけど、最初に趣味とか書かれててどうなるかな。僕が見たやつだと、趣味や家族構成、最近ハマっていることみたいなパーソナルプロフィールがめっちゃ書いてあるサービス紹介資料をいただいたことがあるんですけど。
申し訳ないですけど、あまり先を読みたくないと思っちゃったんですよね。いやー、これを書かれてもな…っていう感じがあって。
柳澤:初対面の商談で、パッてZoomを開いたら背景に「趣味:サウナ」とか書いてあったら、きついですよね。
杉本:そうそう。サウナ好きな人は、お!ってなるのかもしれないけど、いや…?ってなる人もいるんだよっていうことは、客観的に知っておいてほしいなっていう気がしますね。へそ曲がりなんですかね。
柳澤:相手のことを調べて、趣味に合わせてそれを出してるんだったら、ありかなと思いますけどね。上品でいるコツは、相手に合わせたコミュニケーションをとること。
杉本:なるほどなるほど、確かにそれはそうです。僕なら相手がサウナ好きだったらわかる符牒みたいなものを入れますね。
サラッとロゴみたいなの入れといて、そのお店とか。事例の中が実はサウナ店になっているとか。僕だったらそうするかな。
少し話が逸れますけど、僕は革の小物が好きなんです。馬のお尻の革、コードバンっていう革の小物が好きで。僕はこだわりがあってコードバンのお財布を使ってるんです。
以前、たまたまお客さんがコードバンのお財布を持っていたから、それで話が盛り上がるみたいなことがあったんですけど。好きなものって主張はしないんだけれど、どこかに忍ばせておいて、お互い気づくと、お!ってなることがあると思うんですよね。
そのくらい控えめで、あえて主張しない方がいいんじゃないかなと思う。上品な雑談の裏を返すと下品な雑談というか、下品なアイスブレイクをする人がいるってことじゃないですか。
さっきのまさに下品なアイスブレイクって、言い方悪いですけど盛り盛りのパーソナルの情報をダンって出してくる人とかが下品に当たるんじゃないかな。
上品な雑談が上手いとか、上品なアイスブレイクが上手い人ってそんなことはしない。さらっとどこかに忍び込ませておくか、ちゃんと調べていった上で、あえて情報を出さなくて。で、気づきますか、気づきませんか?をやってるんだと思うんですよね。
柳澤:はいはい、それは高度ですね。
杉本:エンタープライズの偉い方ほどすぐ気付くんです。小物とかよく見てますから。上品な雑談やアイスブレイクをするためには、自己主張は控えめにする。
柳澤:自己主張が強いと逆効果ですしね。
杉本:グッと我慢できるのが、上品さを醸し出すための秘訣。
柳澤:あと、僕はアイスブレイクの事前準備にあたってFacebookで共通の友達は探しますね。
杉本:あ、なるほど。それはいいな。
柳澤:商談でFacebookの共通の知人の話題をさりげなく出す。特に僕が仲いい人の話題。「◯◯さんとはけっこう長いんですか?」みたいな。ポジティブな印象があれば良い話しか出ないんで。そういうのを鉄板で出すかな。
杉本:そういえば逆のパターンもあって。前に商談中に私の名前をFacebookで調べられて。それで「誰々と知り合いなんですか?」って向こうから言われたことがあります。
その時は気づいたのは、私たちが調べなくてもお客さんが調べる時代で「誰々とどうなんですか?」っていうふうに言われるんだなって思って。
それでお客さんが、「いや実は誰々と知り合いで」って言ったら、「あ、あそこに今お話しされてるんですか?」みたいな。「あのいや実はめちゃめちゃ知り合いで」っていう感じで、結果、双方うまくいったんですよ。いい評判がいい評判を呼んで。これけっこう重要ですよね。共通の友達から話が広がることで、受注率が上がることってあるんだなって思って。
柳澤:そうそう。お客さんが自分の名前を検索する行動って絶対起こすと思ってる。いまSNSの研修とかもやってるんですけど、受講生には「Xは実名でやってください」って言ってるんですよ。
名前を検索するとXのアカウントってけっこう上に出るんです。だから初対面の人でも事前に自分のことを知ってもらえて話がスムーズになる。
杉本:変なポストをしてたら逆に受注が遠のく可能性もありますね。私も実名顔出しでやってるものですから注意しないとな。
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Koichi Sugimoto / 世界を豊かにするザ法人営業
柳澤大介|新しい売れる仕組みを作る
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