いきなりニコンF2から始める?やさしいフィルムカメラ使用法
最近、フィルムを使ったアナログなカメラの人気が復活しているようですね。ペンタックスにミノルタ…、さすがにドイツ製の舶来には手が届かなくっても日本の秀作、たとえばニコン最高峰のFなどはデジカメの普及もあって近ごろでは相当手ごろな中古価格で取引されるようになりました。
他方でホルガのような学習雑誌のおまけみたいな樹脂製のカメラを書店で見つけることも出来るようになっています。
ちょっと前ならスーパーのレジには必ずといっていいほどカラーフィルムの並んだ棚があって現像・焼き増しもレジで受け付けてくれました。でも、今はわずかに写るんです、が見つかればマシな方です。
いろいろ難しそうなフィルムカメラですが、写るんですだってチェキだって、時と場合を選べば素敵な写真が残せます。その極意はプロに任せるとして、フィルム・カメラを扱う際の基本的な知識だけをお教えしましょう。高価なカメラだって基本を押さえりゃ実は簡単!
まず写るんですには何故露出計も、たくさんのダイヤルやボタンも無しに写真が撮れてしまうのか?
これは高性能のフィルムがあるからで、多少の露出オーバーや不足ならや現像・焼付けのときにリカバーしてくれるからです。写るんですがもっとも得意とするシーンは晴天・昼間の外の景色です。天気のよい日の旅行、遠足だったらこれで充分。何故でしょうか?
写るんです、というプラスチック製のカメラはシャッター速度がおよそ1/100、絞りがf=10前後に固定されています。
シャッター速度?絞り?そんなこと分からなくても使えるのがこのカメラの強みです。とにかく明るい昼間の太陽光線を浴びている物体ならまずきれいに撮れてしまいます。
この理屈を応用して、ニコンの名機,F2にフィルムを詰めてみましょう。買ってくるフィルムは大抵が「400」の数字が大きく書かれたもの。晴天の雪山とかビーチならiso=100の数字が並んだフィルムもOKです。
動画サイトなどでフィルムの入れ方を確認して撮影できる状態に。ニコンF2は電池の要らない完全なメカニカル・カメラなのでこの世から電池が消えたとしても、フィルムと現像液がある限り写真を残すことが出来るんです。
シャッターボタンの左にある、ダイヤルを回して125に合わせ、レンズの胴体に並んでいるカラフルな(あるいは白の)数字を8とか11あたりにセットしましょう。
感度を決めるASA(もしくはiso)の100とか400の数字は今は無視していて構いません。
これで写るんですとほぼ同様の撮影環境が整いました。天気のよい昼間の風景ならこれだけの説明で、ニコンF2を駆使してお気に入りの風景をモノに出来るんです。
あ、シャッターを押す前にはファインダーをのぞいてピント(フォーカス)が合っているかどうか確かめるのを忘れずに。露出のミスは補正ソフトでも修正可能ですがピンボケは救済不可能です。
一枚撮影したら巻き上げハンドルを回すのもお忘れなく。写るんですと同じです。
高級マニュアル機で無くたって、電池で動くオートフォーカス一眼レフだって理屈は同じ。これらはPモードが付いている筈なので、全部お任せで使えるはずです。が、これ以上は説明不要でしょう。
写るンですもニコンF2も、今の季節なら晴天の午後3時位までは同じ露出データで綺麗に撮れるでしょう。デジカメの撮影データが確認出来るなら感度を100に設定して数値を確認してみて下さい。
さあ天気の良い日はフィルムを詰めてマニュアル撮影に出かけましょう!
一枚一枚ファインダーを覗いて出来上がりを想像する楽しさ、シャッターを切る時のカメラのメカニカルな動きを是非楽しんで来て下さい。
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