ニコンF2なら,はじめての星空フィルム撮影もカンタンに
ニコンF2を写ルンですの様に使う!
とは言え陽が落ちるのが早い秋の入り口だと限られた時間しか…
では天体写真ならどうでしょう?本格的なものじゃ無く、知っている星座をフィルムに収めるところから始めませんか?準備は簡単、f=2や1.4と言った明るいFナンバーのレンズがあれば好都合.ファインダーは未装備でも構いません。
長時間シャッターを開けるので三脚か、しっかりカメラを固定出来る仕組みが在れば充分です。用意するフィルムは高感度の400や800がベター
まずは陽が落ちるのを待ちます。この季節ならすぐ!十月半ばの南の空は実は目ぼしい星座が見当たりませんが、ちょうど2021年のこの時期は木星と土星が並んで真正面に見えるので、都心でも容易に見つけられるでしょう。
実はこの位置が本当なら山羊座のある位置,ですが星がたくさん見える地方へでも出かけないと山羊座を見つけるのは難しいかも知れません。冬の星座が出揃うまで3か月ほど待つか、深夜に東の空から姿を現すまで待つか?…待つことも大切です。
でも天頂には四辺形のペガサス座,北の方角にはWの形のカシオペア座がある筈なので思いっきり真上を見上げられる場所を見つけてみましょう。
50ミリでも35ミリでも大抵の星座を一枚のフレームに収められます。肝心な露出は?…基本、星座はどこで撮っても同じような明るさ。絞りリングは1番明るい、小さい数字に合わせ、シャッター速度は1秒を選んでみます。
ニコンF2にはセルフタイマーが内蔵されているのでカメラをしっかり固定した上でタイマー撮影に委ねるのもカメラブレを抑える一つの手段です。星座を形作る明るい星ならまずキャッチできるでしょう。セルフタイマーの使い方は是非動画サイト等で確認を
もうちょっと暗めの三等星や四等星を狙うにはB=バルブ撮影が一般的ですが、ニコンF2にはタイム撮影できる機能が備わっています。
シャッターロックの為のリングをTの位置に回してシャッターボタンを押すとリング位置を戻すまでの間シャッターが開いたままになります。あまり長い時間だと星が動いて線になってしまうので数十秒も開けば充分でしょう。星の数やフィルム感度にも左右されますが、うまくすると肉眼で見つかる以上の星が写っているかも知れません。
天文雑誌などを飾るグラビア写真の撮影データを参考にするのもアリだと思います。
露出計で測って一発で適正露出が難しい被写体なだけに、シャッター速度を何通りか試してベストな一枚をチョイスするのが常套手段です。撮影枚数が増えてくればハズレ露出も激減することでしょう。
一方冬の星座は百花繚乱、オリオンに双子座、おおいぬ座にぎょしゃ座,牡牛座やスバル座も都心の様な明るい場所で観測が可能です。
(渋谷で撮影したオリオン座の右下部分.三つ星の下,オリオン大星雲?が反射望遠鏡のすぐ先に!サービス版プリントをi-phone接写,コントラストを補正)
秋の星座は明るい星が少なく木星だけ撮ってもただの白い点なので,あまり撮り甲斐のある被写体では無いかも。ですが天頂や深夜を狙えばスター揃いの舞台が広がっています。
写ルンですでは逆立ちしても真似できない星座写真.難しいと思わないで是非チャレンジして欲しい被写体です。
ちなみに10倍程度の双眼鏡があったら木星を覗いてみてください。上手くすると木星の衛星が3つ~4つ見つけられるかも知れません。たとえあなたが渋谷のビルの屋上で眺めているとしても、です